●前田浩二監督（鳥取）：
「シーズンの最終節にたくさんのファン・サポーターの方に来ていただき、ありがとうございました。まだ2試合残っていますが、42試合が終わり、御礼申し上げます。またマスコミの方々、スポンサーの方々、支えていただきましてありがとうございます。今日は千葉さんを相手に、われわれのゲームプラン通りに進められましたが、2―0になった時点で、今日は3―0で勝とうと選手に伝えて今週はトレーニングしてきたので、3点目を取るためにも、途中出場でＦＷの選手と、ゼロで抑えるためにＤＦの選手を入れて、3点目で仕留めるという狙いで、思い通りに進めていましたけど、相手もパワーのあるチームですので、選手交代、システム変更をしてきて、追い付かれました。千葉さん相手にしっかりした戦いができたので、しっかり入れ替え戦に向けて準備したいと思います。私は強化の責任者でもありますので、22位という結果を厳粛に受け止めて、最後までしっかり、取り組んでいきたいと思います。1シーズン、ありがとうございました」

Ｑ：今日の布陣は3バックで、入れ替え戦に向けたものですか。
「そうです。（入れ替え戦は）まだ先の話なので、まずは千葉戦をしっかり戦うためです」

Ｑ：3バックの意図は？
「前節でも3―4―3はやっていますし、4―4―2と併用してやっています。より攻撃的にいく、選手にも分かりやすいということで、3―4―3で戦いました」

Ｑ：前半は攻守ともに良かったが、要因は何だと思うか。
「まずは相手のストロングポイントである山口（智）選手のビルドアップ。彼らは少しでもスペースと時間を与えると、組み立てができるチームなので、しっかりプレッシャーをかけてストロングポイントを消す。ウイークポイントはセンターバックの背後なので、そこを、われわれのストロングポイントである廣田、永里、住田という速いタイプの選手で仕掛けることが、うまくいっていたと思います。後半は途中から相手に対するファーストディフェンスが緩んだので、相手の長いボールを許してしまった、組み立てを許してしまったことが、苦しんだ要因だと思います」

Ｑ：ファーストディフェンダーが緩んだ要因は？
「一つは、相手がメンバーを変えたことと、ショートパスからロングボールに切り替えたことだと思います。3点目を入れて仕留めるために、相手が出てくるところを狙うために前線の布陣を変えて、何度かチャンスがありましたけど、そこで仕留めることができれば、というところです」

Ｑ：2―0になった時点で流れは良かったのですが、あのままのメンバーで続けることで3点目、4点目は狙えるように見えたのですが。
「それは結果論でもあります。今まで41節、それをやっていても、なかなか勝てなかったわけで、何かを変えなければいけないと考えて、大胆な策を打ったということもあります。勝点１にとどまりましたけど、変化を加えるという意味では、思い切ったチャレンジをした。結果論として勝点1にとどまったかもしれないですけど、プラスに考えると、良い部分と、改善しなければいけない部分がはっきりと僕の中でも見えたので、次の2試合に向けてやっていきたいです」

Ｑ：監督は途中から指揮を執りましたが、軸となるような、芯となるような戦術、システムが固まらないまま、ここまで来た印象があります。猫の目というと言葉は悪いかもしれませんが。
「それは周りが評価していただくことなので、やり方はそんなに大きく変わっていないと思います。軸として、全体が連動して守備をするということから、しっかりボールをつないでフィニッシュまでもっていく、ということは、体制が変わってからずっとやってきたことです。もちろん結果がすべてでしょうけど、プロセスは間違っていないと思いますし、結果が出れば、より自信もつくでしょうけども。いつも変わっているわけではないと思います」

Ｑ：入れ替え戦に向けての抱負を。
「最低限のタスクは残留です、やるしかないという状態になっていますので、そこに向けて、やれる限りのことを精一杯やり尽くして、後悔のないようにやるだけです」

Ｑ：試合後、選手の中からも采配への不満が漏れていると感じましたが、選手との信頼関係は。
「それは、勝てなければ溝が深まるのは事実だと思います。どこの勝負の世界でもそうです。そのあたりは、感情的になる部分と、3点目を取りにいくということで考えると、相手をしっかり抑えることと、3点目をどうやって取りにいくか。あとで説明すれば分かってくれると思います。ただ、私も選手だったので分かりますけど、途中で入ってくる選手の交代やタイミングで変化が生まれると、動揺がある。そこでどのように順応していくかは、私もそうですし、選手も成長していかなければいけない、というのが鳥取のテーマでもあると、個人的には思っています」

以上