●秋葉忠宏監督（群馬）：
「まずは友人でもあり、後輩でもあり、尊敬するサッカー選手の一人でもある櫻田が引退することに対して、これまで一緒に戦ってくれたことへのお礼とおつかれ様を伝えたいと思います。櫻田はクラブの歴史を知る貴重な選手なので、これからは我々がそれを引き継いでいかなければいけないと思います。
今日は、１万人には届きませんでしたが良い雰囲気で試合をさせてもらうことができました。来年はスタジアムが改修となって１万５千席となるので、大人から子どもまで多くの方々が楽しめるスタジアムをサポーターと一体となって作り上げていきたいと思います。ゲームは神戸に引き続きドローになりましたが、G大阪相手によく追いついてくれたと思います。多くのサポーターが力を送ってくれた結果だと思います。勝ちきれなかったのは来年への課題ですが、今季の戦いをもう一度整理して、一過性の強さではなく、継続的に戦えるチームを作っていきたい。J１に上がるのにふさわしいチーム、地域から愛されるチーム、そして強いチームにしていけるように努力していきたい」

Ｑ：今季を振り返って？
「20位という結果になりましたが、いろんなことがあり短い言葉では伝えきれませんが、今季多くの選手が入れ替わって、松下、熊林というチームの中心選手たちがいなくなってのスタートでした。苦労するとは思っていましたが、なかなか軌道に乗せることができませんでした。シーズンの序盤は不用意な失点が多く、チームの経験値も足りなかったと思います。連敗中に草津で行ったキャンプでチームが一つにまとまり、戦えるようになってきたと思います」

Ｑ：来年の契約は？
「クラブとは（今季から）２年契約していて、これから話し合うことになるとは思いますが、『来年も』という話になっているので来年へ向けて準備をしていきたいと思います。継続して指揮できるということで、今年は選手を我慢して使うこともできましたし、ブレないサッカーを貫くことができました。今年は多くのサポーターに悔しい思いをさせてしまったので、来年は成長した姿、ピッチで躍動する姿をみせたいと思っています」

Ｑ：櫻田選手はどのような存在だった？
「彼の生き様がザスパの歴史で、伝統で精神でした。彼とは一緒にプレーしてきて、いまは監督と選手という立場ですが、選手時代と同じ信頼をしています。彼はどんなときもあきらめずにザスパのサッカーを体現してくれました。今日のセレモニーで分かるように多くのサポーターから愛される素晴らしい選手でした」

Ｑ：来季への課題は？
「ピッチの成績はもちろんですが、チーム強化のためにはクラブ力を上げていかなければいけない。J１に行くのにふさわしいチームにしなければいけないと思います。それはチームだけではなく、サポーターやスポンサーの協力が不可欠。そのためには僕らが地域に根ざした活動をしなければいけないと思います。サッカー選手の仕事はピッチだけという時代ではないので僕らの方からいろいろな場所へ出掛けて、愛されるクラブになれるように努力していく。僕は、甲府や鳥栖のように昔は小さかったクラブがサポーターの力で成長していく様子をみてきました。ザスパの群馬という地域とともに成長を続けていきたいと思っています」

Ｑ：監督として１年を振り返ると？
「監督として初めてのシーズンとなりましたが、勉強させてもらいました。選手やコーチとはまったく別の世界で、監督として分からない部分も多くあり、クラブやフロント、サポーター、スポンサーに助けられてチームを残留させることができました。今季の悔しさを忘れずに、この経験を来年につなげていかなければいけないと思っています」

以上