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【J2日記】福岡:最終戦を前に(13.11.23)

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(C)中倉一志

雁ノ巣球技場に駆け付けたファン、サポーター。練習後には選手たちとの交流を楽しんだ。

(C)中倉一志

急ピッチで調整を続ける城後寿。最終戦での復帰はあるか。

(C)中倉一志

高さを生かして前線で攻撃の起点を作る役割を担うプノセバッチ。

(C)中倉一志

ムードメーカー・山口。どんな時でも彼の声が途切れることはない。

(C)中倉一志

今シーズン、守備のかなめとしてチームを引っ張ってきた堤。最終戦で今シーズンの集大成を見せる。

雁ノ巣球技場に降り注ぐ赤みを帯びた日差しに、今年もシーズンの終わりが来たことを感じさせられる。選手とともに戦いに明け暮れた日々も、振り返ればあっという間。あと1試合を残すだけになった。毎年のことではあるが、なんとなく物悲しい気持ちが心を襲う。思うような成績があげられなかったからではない。J1昇格が叶わなかったからでもない。この監督、このスタッフ、この選手たちと戦えるのも、これが最後という事実が、心をナーバスにさせているのかもしれない。同じ思いを抱いてか、23日の練習には、いつも以上のサポーターが見学に訪れた。

そして、訪れた多くのサポーターの視線を浴びながら、選手たちは、時に明るく、時に厳しさを漂わせてボールを追う。その姿に雑念はない。胸に去来する様々な思いを突き抜けて、プロサッカー選手として、残された90分間に自分のすべてを発揮するだけという、極めてシンプルなところに辿り着いたかのように見える。誰もが等しく、いい表情をしている。

結果だけを見れば大変なシーズンだった。前半戦を終えてプレーオフ進出を狙う好位置につけながら、勝負所と見られていた第26節京都戦から続く7戦で1勝1分5敗と大きく負け越し。今シーズンの行方が、ほぼ決まった。そして、思うように勝ち星を重ねられない中、クラブの経営面の問題も起こった。そのニュースは日本中を駆け巡ったが、それは、事の深刻さを示すものでもあった。

しかし、多くのファン、サポーターが差し伸べた支援の手がアビスパを支えた。岡田隆は話す。
「いろんなことがあって、気持ちの面で難しいこともあった。けれど、その中で印象的だったのは、サポーターの皆さんが僕たちから離れるのではなく、すごく温かく支えてくれたこと。すごく感謝しているし、アビスパのサポーターは本当にいいなと感じた。Kidsパートナーや、最終戦の冠スポンサーについて下さった企業の方、そして多くの方に協力いただいた募金。そうしたことで、足りないと言われていた金額が集まったことは、ありがたいという言葉だけで言い表せるものではない。本当に感謝している。こうして地域の方たちに支えられていることを肝に銘じて、クラブとして、選手として、これからしっかりとしたものを作っていかなければいけない」

そうした想いが、選手たちの気持ちを突き抜けさせたであろうことは想像に難くない。そして岡田は続ける。
「皆さんが期待してくれているということに対して、しっかりと応えないといけない。プロとしてはまずは結果で示すこと。最終戦は、きれいなプレーや上手いプレーではなく、勝利に対する執着心、貪欲さと、そういったところを見せたいと思う。福岡のみんなの気持ちを背負って戦っているんだというところをピッチで表現したい」

もちろん、ファン、サポーターも最後の1分、1秒まで、選手とともに戦う気持ちでいる。どんなことがあっても、アビスパは自分たちのチーム。アビスパは自分たちの誇り。立つ場所は違っても、その心はいつもひとつだ。
そして明日(11/24)、アビスパは今シーズン最終戦を迎える。選手たちは全力で走り、ファン、サポーターは力の限りにアビスパの名前を呼ぶ。相手も必死だ。今までのどの試合もそうであったように、簡単にはいかない。けれどアビスパは、スタジアムに集う仲間とともに力の限りに戦うはずだ。それが今シーズンの締めくくりにふさわしい戦い方。そして、それは新しい歴史への第一歩でもある。

以上

2013.11.23 Reported by 中倉一志
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