●反町康治監督（松本）：
「今日はレフェリーへの文句は一切言いません。お互いに持てる力、持ち味を出したゲームだったかなと感じております。そうした意味では、もう一歩だったかなと思っていますけど、こういう天候でボールが濡れていると、技量の差がそのままゲームの差になるということは良くあります。少し踏み切れなかったかなと思います。残念ながら勝点ゼロでしたけれどもまだ2試合ありますので、もう一度仕切り直しをして勝点6を取りに行きたいと思っています。まあ負けましたけれども非常に気持ちの入った良いゲームだったかなと思います。そう思わないと夜眠れないので（苦笑）。かなり走らされた部分はありましたけども、良くやったかなと。最後の肝のところがちょっとまだ足りなかったと思いますが、これが我々の現状かなと。これを次のゲームに生かしてもらいたいと思います。
これまで私がJリーグで指揮を執った試合は400試合ということで、今日は401試合目になりますが、初めて見ました、GKがゴールをしたのを（笑）。あと100試合やればもう一回くらい見れると思うので頑張ります」

Q：後半から全員守備が崩れ始めたが？
「後半は少し出だしが悪かった部分はありますね。後ろのほうはそうでもなかったんですが、前の方がかなり動かされたので。サイドに行った時も特に中村は相手を引き寄せてアイディアのある攻撃をするので充分警戒はしていましたが、やはり後手を踏んだ部分は正直あると思います。あそこのFKをとられていなければシステムを代えようかなと思っていたので、それはちょっと悔いが残ります。悔しいですね。セットプレーも相手を誉めるしかないでしょうね。宮阪はフリーキッカーとしては群を抜いていますしね」

Q：FK前の壁については？
「まだ詳しく見ていないので分かりませんが、少し問題があると思いますね。これまで宮阪はほとんど壁の上を狙ってきたので。壁の横を狙うこともインフォメーションしていますし、割れたんだったら問題だと思います」

Q：前半はチャンスもあったが押し込めなかった。
「後半思ったよりも風が吹かなかったことが我々にとって良かったかどうかはわかりませんが、戦い方は大きくは変わらないと感じています。ただ、何回も言いますが要所要所でポイントを抑えられるかどうか。そこはちょっと悔いが残りますよね。本当に一瞬なんですよ。でもそこを突く力は向こうはありますよ。そういう話はしてトレーニングも積んで来ましたが……」

Q：集中力の問題になるのでしょうか？
「挙げたらきりがないですよ。ただこの段階まで来て『新しいことを始めましょう』ということはしませんよね。全ての敗因は監督であって、選手も私が選んで送り出したわけですからね」

Q：まだ諦める状況ではない。次のアウェイ長崎戦に向けては？
「いつも通りの準備をするだけです。本当に強いチームは最後に力を発揮出来ると僕は思っているので。僕はこれまで2回J1昇格を経験していますけども、やはり昇格が決まった2試合は両方とも勝っているんですよ。だから、最後は良い形で終わらせたいし、尻すぼみで終わるのではなく、上昇したままシーズンを終わらせたいと思います。それにプラスアルファしてゲームに繋がれば良いと思います」

Q：まだ可能性は充分あるが、残り2試合はどういう臨み方を？
「当然ながら次の試合に100％以上の力を費やしてやっていくしかないでしょうね。ありがたいことに次は自分たちよりも上のチームですから。長崎にはあまり行ったことがないのでイメージが沸きませんが、とりあえず我々はもうやるしかないので。勝点3を取って帰って、最終戦を迎えたいと思っています。結局平常心でやれるかどうかで、ここに至って新しいことはやれませんから」

Q：切羽詰った場面でパスミスが出てしまったように見えたが？
「残念ながらそうですね。出来ればゴールデンエイジまで戻ってボールコントロールの練習をしたいですけど、もう大人になっているので今からなかなか技量は上がりません。正直技量がないのを前提としてチームを作ってきたので、それを悔やんでも仕方ないと思います」

以上