●高木俊幸選手（清水）
「今日は2点取れたのは良かったですけど、最初のチャンスは落ち着いて流し込めば良かった場面だったし、いかにコンスタントに点を取るかというのは自分の課題だと思います」

Ｑ：そういう意味では、今日は少しきっかけになる？
「今日みたいにシンプルに裏を走って、ボールが出てくると自分も乗れるし、今日みたいな得点も生まれるかなと。回しているのもいいけど、1回そうやって相手を散らすような、意表を突いたこともやらないと、なかなか崩しきれないと思います」

Ｑ：本田選手が低いところからボールを出してくれたのは、やりやすかった？
「そうですね。拓さん自身もあの位置がやりやすいと思うし。受け手としてもタイミングが合わせやすかったし、バッチリという感じでした」

●本田拓也選手（清水）
Ｑ：今日は本田選手がアンカー（1ボランチ）に入ってから流れはかなり変わりましたね。
「あそこからだとけっこう長いボールも出せるし、ひとつ前に行っちゃうとなかなか出しづらいというのもあるから、やりやすかった。でも、今日は勝てて良かったというぐらいしか収穫はなかったかなと」

Ｑ：ただ、次を考えると、延長に行かなかったのは大きいですよね。
「そうですね。次は土曜日なので。こういう試合はやっぱり難しいし、大差で勝てるとはかぎらないし、90分で勝てたのは良かったです」

Ｑ：金沢の印象は？
「うまかったです。パス回しもうまいし、けっこう前からプレスも来ていたし、金沢としては前半最後の5分ぐらいで集中力を欠いて、少しミスも出ていたから、あそこが1-0で終わっていたら、また違う展開もあると思うし、1-1だったからというのはあると思います。ただ、うちも1点（2点目を）取って、すぐあの時間に決められるというのは、集中力が足りないと思うし、オレも含めてみんなでもう少しリスクマネジメントができたんじゃないかと思います。トシの1点が最後に決まったのは良かったけど、1-0で勝っていてもあの時間で失点するというのはすごく多いから、時間の節目とか初めとか、そういうところをもっと集中しないと本当にゲームを難しくすると思いますけど」

●竹内涼選手（清水）
「やっぱり難しい試合になって、点も短い時間内で入ったんですけど、こういうのもサッカーだなと思いましたし、これが天皇杯かなと思いました。ただ、もっと自分たちがうまく試合を運べたかなと思います」

Ｑ：そのもっとうまく運べたという部分は？
「相手がああいうふうにやってくるというのは、ある程度予測できたし、相手が3バックで今はＪリーグでも多いですけど、それにうまく対応するのも大事だし、逆にどう攻めたらいいのかというのを、もっと自分たちがはっきりやって良かったんじゃないかと思います」

Ｑ：相手もよく動いてましたね。
「相手も人数をかけてボールを回してきましたし、良いところ良いところに入ってこられたので、なかなかつかまえづらいところはありました」

Ｑ：右サイドは急造のトライアングルで、難しさはあった？
「合わないところもあったけど、合った部分もあったし、そこは試合の中で1回成功してそれがゴールにつながればいいと思ってやっていたので、そこはやめないでやり続けようと考えてました。自分のミスもありましたし、お互いの連携ミスもありましたけど、そこでやめちゃったら意味がないと思っていました」

Ｑ：今日の個人的な収穫は？
「自分がバイタルエリアの空いたところで受けて、そこからラドンにクロスだったり、今までよりゴールに近い位置でプレーする回数が少しだけ増えたかなと思います。そこでシュートだったり、当ててもう1回もらってシュートだったりというところまでやっていきたいと思います」

●大前元紀選手（清水）
「相手のポジショニングもうまかったし、前半はだいぶやられた感はありましたけど、後半は相手も落ちたし、僕らも前からしっかり（プレッシャーに）行って、取られた後も早いタイミングでボールが取れたり、相手陣内でボールが取れたりしたので、そこは良かったと思います。でも、2点目を取って、その後の失点は痛かったですね」

Ｑ：相手はそのうち疲れて足が止まるなと思ってやっていた？
「いや相手のことはそこまで考えてはいなかったけど、やっているうちに僕らが攻撃する回数も多くなったし、向こうもしんどくなってきているんだなというのは多少感じましたね」

Ｑ：前半の最後は、けっこう裏をとれる場面が多くなりましたね。
「前半最後の5分、10分は良かったですよね。それまでにうまくいってないシーンがけっこうあったし、攻撃が単調になっていたし、そういうところをもっとボールを保持してうまくやっていけたら良かったかなと思います」

Ｑ：前半の最後は、裏を狙うにしても単調になってなかったと？
「うん、ただ1本というよりは、横に入って裏とかだったし、竹内とか2列目の選手が裏を狙ったりできていたから、そういうのは相手も見られないんだなと思いました」

Ｑ：それも5バックの攻略法のひとつだと？
「そうですね」

●佐藤和弘選手（金沢）
Ｑ：2点目の同点ゴールのシーンは？
「足がつっていたけど、良いところに転がってきて、その時は余裕があってGKの位置も見えていたので、うまく右に流せたと思います」

Ｑ：ほぼ動けなくなっていた時間もありましたよね。
「そうですね。もう走っただけで絶対につっていたので、奇跡です（笑）。最後の交代枠はオレだと思っていたんですけど、違っていたからこれはやるしかないわと思ってました」

Ｑ：代えられなくて良かったですね。
「本当ですね（笑）」

Ｑ：裏は狙っていた？
「狙っていたというより、清原選手に入ったときに来るかなと思って準備していたら、良いところに来たという感じでした」

Ｑ：今日は前半からみんな飛ばしていたと思いますが、それで90分持つという意識でしたか？
「そういうのは考えてなくて、相手が格上なので、自分らが守りに入っても絶対にやれないと。自分たちも戦わないといけないと思ってました。飛ばすというわけでもないですけど、JFLの戦い方と同じようにやってました」

Ｑ：かなりつなぐサッカーをしていましたが、それはいつもやっているサッカーですか？
「そうですね。みんな足下でやれるという自信は持っていると思います」

Ｑ：終わってみて、やり切った感と悔しさとどっちが強かったですか？
「悔しさのほうが強いですね。格上相手にこれだけやれて、同等かどうかはわからないけど、自分たちの中では自信を持ってやれたので、本当に悔しかったです」

●阿渡真也選手（金沢）
Ｑ：得点シーンを振り返ると？
「良いボールが来たので、フリーで打てて決められると思いました。こういうチームが相手だとセットプレーは大きなポイントだと思うので、それで取れたのはでかいと思いました。みんなも喜んでいたし、うれしかったです」

Ｑ：善戦はしましたが、結果は2-3でした。
「負けたら意味がないので、期待に応えられなくてすみませんという感じです。次にまた頑張ります」

Ｑ：相手との違いはどんなところだと思いましたか？
「やっぱり全てにおいて、レベルがひとつふたつ高いし……でも強いというより、僕たちがダメだったというのもあるし……Jに負けるときはこんな感じかなと思いました。けっこうああいう時間帯で点を取られていたので恐かったし、そこで取られてしまったので。リーグ戦でもそういう時間帯で取られていたので、そういうところは練習から直していかないといけないと思いました」

●越智亮介選手（金沢）
「相手はああいう途中から入ってきた選手が少ないチャンスで決めるというのは、さすがだなと思いましたし、あそこで守り切れないというのが、自分たちのまだ力のなさが出てしまったかなと思います」

Ｑ：J1の清水を相手に、自分たちのここが通用したなと思うところは？
「前半はわりと自分たちがボールを持ってできたし、プレッシャーがある中でも自分たちがボールを持てていたので。あとは2点取れたし、そこは自信を持っていいと思います。先制点を取れて、相手もそれで難しい戦いになったと思いますし、良い試合ができたと思います」

Ｑ：逆にできなかったところは？
「最後、蹴られたときに、もうちょっと全体的にラインを落とすとか、そういうのをして対応すれば良かったかなと思います」

Ｑ：やっぱり悔しい？
「そうですね。勝ちたかったですね。ラスト1プレーだったので」

Ｑ：最後に清水サポーターからツエーゲン金沢コールが起こってましたが
「うれしかったですね。JFLでも良いサッカーができるというのは見せられたので、うれしかったです」

Ｑ：このスタジアムの印象はどうですか？
「本当にすごく良い雰囲気で、こんなところでやれることはあんまりないので、自分たちが来年、再来年にJ2に上がって、またこういうところでやれるように頑張っていきたいと思います」

以上