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【J2:第35節 東京V vs 群馬】プレビュー:「もう絶対負けられない!!」状況違えど、それぞれの目標達成のためには一戦必勝のみ。(13.09.29)

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今シーズンも残り8試合となった。東京V・三浦泰年監督、群馬・秋葉忠宏監督と、一年目監督同士の対戦となるだけに、お互い目指してきたサッカーがどのようなスタイルなのか、そろそろはっきりとした“根幹”が見たいといころだ。
ただ、東京Vは現在11位とはいえ勝点48で、6位千葉(勝点55)との勝点差は『7』である。3位から6位のプレーオフ圏内浮上はまだ十分狙える。一方、群馬は勝点31の20位と、今季から導入されるJ3降格争いの渦中に立たされている。両者とも、内容ももちろんだが、それ以上に結果を重要視しながらの戦いとなることは間違いない。同じ“勝ちに徹する”一戦であるならば、セーフティに守って結果を得るよりも、リスクを恐れず攻めて自分たちから結果を勝ち取りにいきあうアグレシヴなゲームとなることを期待したい。

東京Vは前節、千葉から勝点3を奪い、プレーオフ進出への望みをつないだ。勝利した相手が上位・千葉であったこと、内容も、ピッチ状況や相手の出方から自分たちで臨機応変に判断した納得のいくものであったことからも、今後に勢いのつく1勝だったに違いない。ただ、指揮官は「もちろんそうであってほしい。だが、これまでにも、そういう『この1勝で流れが変わるかも』と思える勝利は何度もあった。でも、そうならなかったから、現時点では他の1勝と変わらないと思っている」と、冷静に捉えている。前節の勝利を巻き返しのきっかけにするためにも、「(千葉戦の内容を)続けなければ意味がない。だから、群馬戦が特に大事になる」(鈴木惇)選手たちもみな、今節の重要性を十分心して挑む。

前節の大きな収穫の1つが、2トップコンビとして初先発となった高原直泰と巻誠一郎が機能したことだった。元日本代表、W杯出場、海外クラブでのプレーなど、豊富な経験と実績を持つ2人が、互いの位置と動きを常に意識し、それに合わせて自分が動くことで、他の周りも生かすことができていた。長身でターゲットとなる上、キープ力に長けた2トップにボールが入ったところで、東京Vの攻撃スイッチが入ると言ってもいいだろう。この試合も、スイッチオンのあと、中盤がどう絡み崩し、どのようなアイデアを共有しゴールネットを揺らすか。今節はぜひ、2トップのゴールが見たい。
また、群馬でのプレー経験のある小池純輝も、「古巣相手に点を取ったことがないので、今回こそなんとか『エーコ(小池のあだ名)にやられた!』と、言われるようにしたい」と、活躍を誓った。

一方の守備では、今節も、前節J初スタメンで16試合ぶりの無失点に貢献した吉野恭平に注目したい。この試合も福井諒司が出場停止のため、前節に続いて背番号23の起用が濃厚だ。千葉戦での安定したプレーに先輩チームメイトたちからも「心強く見ていられた」と、賛辞を得たが、同時に「森(勇介)さんとかから、『1試合だけなら誰でも良いプレーはできる』と言われました」という。それは、予てよりデビュー戦で活躍した選手が生まれるごとに三浦監督も語っている言葉でもあり、吉野自身ももちろん十分心得ている。「だからこそ、2試合目の次が大事なんです」ポジション争いの主役に躍り出られるか。チームとしてこの試合が大事であることはもちろんだが、18歳DFにとっては、個人的にも前節以上のチャレンジが待っている。「やっときたチャンス。負けないです!!」世代別代表の常連でもあるだけに、目指すところも求められるものも高い選手である。「大事」と位置づけた試合でどのような結果を残せるのか。非常に楽しみだ。

対する群馬は、冒頭でも触れたように、降格の危機に瀕しており、相当の危機感と気合いをもって挑んでくるだろう。「そういうチームこそ、やりづらい」(小池)と、東京Vの選手たちは警戒を強めつつも、一方で「でも、ウチもプレーオフ圏内に入るために、もう絶対に負けられません。状況は違うかもしれないけれど、1つも負けられないという条件は同じなので、相手にモチベーションで負けることは絶対にないです」と、吉野は力強く語る。危機感と集中力で、まず東京Vに勝ることができるかが重要となるだろう。

鍵を握るのは、やはりエースの平繁龍一だろう。チーム全29得点のうち約1/3の10点が平繁のゴールである。その意味でも、エースの出来不出来、または彼へ効果的なボールを入れられるかどうかが、群馬の勝敗を大きく左右するといっても過言ではない。ストロングとも言える永田亮太、青木孝太の両ワイドと上手く絡みながら、平繁に決定的な仕事をさせることができるかがポイントとなりそうだ。
その平繁との対戦を、東京Vの若いDF2人は非常に楽しみにしている。「(平繁は)広島ではもちろん、全国的にも有名でした。ドリブル、切り返しも凄いし、俊敏性があってシュートも上手い。ボールを持った時の怖さもある。しっかりと対応したい」と語るのは、出身地が同じ広島の井林章だ。また、平繁は2011シーズンに東京Vに在籍していた。当時、高校2年生ながらトップチームの練習に参加し、一緒にプレーしていた吉野は、「サテライトで一緒にやっていましたが、切り返しが深いという印象が強いです。群馬でコンディションをさらに上げている印象があります。平繁さんは確実にレベルアップしていると思いますが、僕も、一緒にやってた時より成長したところを見せられたらなぁと思っています」と、気合いを語った。再会マッチアップも、みどころの1つだ。

この試合は、国立競技場での試合となる。2020年東京五輪開催が決定したため、国立競技場は改築が決定している。そのため、通常リーグ戦では、これが最後の現在の国立競技場のピッチとなる可能性が高い。「国立には、良い思い出も、悔しい思いでも、本当にたくさんある」と、三浦監督が感慨深く語るように、国立のピッチにさまざまな思い出を持つ選手は多い。だが、逆に、若いアカデミー出身などには「特に思い入れはないです」と、語る選手も増えていることはたしかである。
ただ、一方で、「国立でやる前までは、そんなに特別な場所とは思わなかったですが、(vs神戸戦で)初めてあのピッチに立ってみて、試合内容も(アディショナルタイムでの決勝点と)すごく劇的な勝ち方だったのも含め、サポーターの雰囲気も『やっぱり特別な場所なんだなぁ』と、意識が出ました」と、常盤聡にとっては初めて立った今季第14節vs神戸戦で、国立が特別な存在になったのだと語る。観客を含め、この試合によって、また一人でも多くの人の思い出のなかに「国立競技場」が刻まれることを期待したいと思う。

以上

2013.09.28 Reported by 上岡真里江
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