●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
Q:アウェイでの連敗が止まりましたが、この試合の一番の勝因は?
「いろいろな要素があります。前半に関しては自分たちのやるべきことという部分では非常によかったと思いますし、ゲームコントロールもできました。また、両サイドハーフが元気なところで何度かカウンターのチャンスを作ることができましたし、ダブルボランチの早い球離れというところから崩すこと、チャンスを生み出すこともできていたと思います。
サッカーというものは相手の負担があり、自分たちのスペースを使ったりということの繰り返しです。体力的な負担があるスポーツですし、体力的な負担があると判断のところが衰えてしまう、あるいは注意力・集中力が低くなってしまうという部分もあるスポーツです。体力的な負担や疲労がたまっている時に、サッカーの基本的なベースを守らなければいけないと。技術があるのであれば早い球離れでボールをポゼッションすると。ポゼッションすることによって守備にかける時間を減らせますから。サイドチェンジをされ、クロスが上がってくると思ったらボールの逆サイドの選手は必ず自分のマークの確認をしなければいけません。相手が前かがりになっているのであれば、背後や間にスペースがあるわけなので、スピードアップしなければいけない場面があります。もっともっといろいろな面がありますが、そういった基本的なものの、サッカーをやる上でのルールがあり、その基本的なルールを守らなければいけません。それができなかったことで、自分たち自身として苦しんでしまいました。
特に後半に関しては、なぜ苦しい状況になってしまったかと言うと、何人か消極的な姿勢になってしまったことです。それは疲労の影響だったり、気持ち的な部分も考えられます。そこで、自分たちが前半は相手ゴールまでボールを運ぶことができていたのですが、運べなくなったと。運べなくなり、ボールロストの仕方が悪く、相手に押されると。押されれば守備の時間が長くなるわけですし、最後の10分から15分くらいは苦しい展開になってしまいました。やはりそれは前半の疲労、後半の消極的なプレーから守備に回ることでたまった疲労から最後の方は動けなくなってしまい、相手の保持の時間が増え、相手にチャンスを与える状況になってしまい、危うく悪夢を見る状況を自分たちから招いてしまいました。
ただ、Jリーグが誕生して20年ということを考えれば、まだまだそれは当たり前のことだと思います。海外では3-0になった時には完全に終わっている試合になるか、さらにゴールを取るような状況になります。そのあたり、ゲームコントロールができない、後半に(コントロールが)欠けてしまうと。それは姿勢、意識、疲労といった部分からくるのではないかと思います。それは今後我々指導者が選手たちにしっかりと指導していかなければいけない部分だと思います。それができれば日本のサッカーがさらに成長すると思っています」
以上
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