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【J2:第33節 長崎 vs 神戸】レポート:神戸が耐えるサッカーでチャレンジャーの長崎を突き放し、自動昇格を引き寄せる。(13.09.16)

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12,156人が詰め掛けた2位と3位の上位対決は誰もが予想しない展開となった。恐らく誰もが前半から神戸の小川慶治朗や田代有三やマジーニョといった超攻撃的な選手たちが長崎ゴールめがけて一気に雪崩れ込んでくると考えていたはずだろう。攻める神戸と隙をうかがいながら耐える長崎。この試合はそんな構図とは正反対の試合となった。

前半、ポゼッションして主導権を握ったのはなんと長崎だった。セカンドボールを拾うと次々に後ろの選手が追い越しては数的優位を作り、局面を打開。ほとんどの時間を神戸陣内でプレーした。神戸は足元にボールを入れると奪われるのでロングボールを前線に預けようとした。しかし、ほとんどが田代に入る前に潰されてしまう。前半、神戸が放ったシュートはマジーニョのロングシュートのみで、神戸に得点の気配はなかった。

ただし、神戸の選手たちは虎視眈々とチャンスを伺っていた。橋本英郎は「(ピッチの中では)無理してそこで攻めて、カウンターを受けるより、うちがカウンターをするほうがいいのではないかという声がありました。(中略)中ではそんなにしんどくなく、落ち着いて対応出来ていたと思います。相手も最後の精度を欠く部分が多かったので」と振り返ると北本久仁衛も「試合は90分だし、ボールを回したい時もあるけど、出来ない時は割り切って守備に徹することも大事」と割り切ったサッカーをできるようになったことを評価した。
そんな神戸の判断が長崎の攻撃を鈍らしたとは思えないが、長崎はポゼッションしているにもかかわらず、精度を欠いたプレーが続出。神戸対策として練習してきたサイドを基点とする攻撃でゲームを組み立て、25分、26分、30分とチャンスを連続して掴むもシュートに繋がらず、チャンスをふいにしてしまった。

スコアレスで折り返した後半、神戸は田代を下げて都倉賢を投入。さらには小川を前に出し、森岡亮太をもっとボールを触れるように中盤へと下げた。すると、59分に長崎のGK金山隼樹のゴールキックを岩波拓也が跳ね返すと、それが森岡のところに。巧みなトラップで長崎の守備をかく乱すると、そのままシュート。シンプルなカウンターをモノにした神戸が先制した。ずっと耐え続け、やってきた一回のチャンスをきっちりモノにするという、強いチームが強い所以を示した。

これで長崎はなぜか意気消沈し、運動量が激減する。一方の神戸は出足が良くなり、主導権を握り返す。65分にもカウンターを発動。森岡のパスを受けた小川がドリブルで長崎DFを抜き去り、華麗なシュートを長崎のネットに突き刺した。神戸がようやく手に入れた抜け目のない強さ。おそらく新しい勝利のパターンとして確立することで、自信に繋がるものではないだろうか。

神戸はここまでの試合は先制されると慌ててといったパターンにはまることもあったため、小川は「前半押されていたが、後半は必ずチャンスがあると信じていたし、そこでみんなで声を掛け合いながら戦えたことは良かった。みんな成長しているというか、耐えることが出来ていると思う。相手の攻撃にも、気持ちでも耐えられていることが、後半にもつながり、次の試合にもつながるようになっている」と北九州戦から更にチームが成長していると確信していた。

ただし、敗れた長崎も同じようにこの試合によって更なる自信をつけている。高木琢也監督も「今日の試合は悲観していない」と話しており、「0−2で負けたが、彼らの力はかなり本物というか身になってきているという印象は強くあります」と選手たちを讃えた。連勝は途切れたが無欲の戦いで残り9節に全力を注ぐ。

以上

2013.09.16 Reported by 植木修平
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