●森下仁之監督（金沢）：
「横浜FCとの戦いが決まったときから、J2との公式戦は天皇杯でしか経験するチャンスはないので、自分たちがここまでJFLでやってきていること、結果を出していることの延長線上の中で、このJ2の横浜FCさんにどこまでできるのか、ただ良い経験になったというだけでなく、しっかり勝ちに行った中で結果はどうあれ、いい経験になるようにということで選手を送り出しました。
ゲームの方は、前半から守備のブロックもしっかり対応していましたし、攻撃の部分でも良いタイミングでいい縦パスが入っていました。そこからワンタッチで背後が取れたり、攻守の面で今まで自分たちがやっていることが表現できたんじゃないかなと思います。後半の頭のところで、少し相手の圧力を受けましたが、全員で集中力を保ってプレーをしてくれたと思います。
今日はアウェイ扱いでしたが、この競技場のサポーターの皆様がホームのような良い雰囲気で僕たちをサポートしてくれたのが、勝因の一つかなと思います。また、今日のゲームの次のリーグ戦、上位との対戦が待っていますので、そこに向かってやっていきたいと思います。以上です」

Ｑ：今日はどういう作戦で試合に入ったのでしょうか？
「当初、三浦選手、永井選手のスタメンを予想していまして、2トップが背後から落ちるところを2列目から飛び出すという形を予想していましたが、スタメンが大幅に変わったことで、どういった攻撃を相手がしてくるのか、予想もなかなか立てられませんでした。ただ、2列目からの攻撃はやってくると思っていましたので、守備のところでは2列目の飛び出しのところをラインコントロールをしっかりとしながら、長いボールに対してセカンドボールを全員で拾っていこうという守備の形で入りました。
攻撃は、前半皆さんが見ていただいたような形は狙い通りできたんじゃないかなと思います」

Ｑ：途中でDFを増やしたのは、どういう理由でしょうか？
「少し押し込まれたような状況と、左サイドの大石が少しバテ気味だったので、そこでサイドにスピードのある阿渡と菅原を右左に配置して、高さのある諸江をセンターバックに入れて、最後はしっかり跳ね返そうと。早い時間で（全体に）守備的になってしまう心配もありましたが、思い切って変えました」

Ｑ：3回戦も格上の相手（清水エスパルス）になりますが、戦略は？
「正直、エスパルスさんのゲームは時々見るだけで、準備して見ていることはないのですが、おそらくエスパルスのホームゲームの形で、ベストピッチ賞を5年ぐらい連続して取っている非常に良いスタジアムなので、サッカーどころで、僕も静岡出身なので、そこに自分のチームを引き連れてエスパルスと対戦できるのはすごく幸せなことです。リーグ戦をしっかりと戦っていく中で、天皇杯の週になりましたら準備して、戦っていきたいと思います」

Ｑ：今日オリンピックが東京に決まった日で、また試合にも勝てたことで、良い気分ではないでしょうか。
「オリンピックが東京に決まってすばらしいと思いますし、そういう日に天皇杯を戦えるのはすばらしいと思います。その中でプロサッカー選手が社会の中でもっと価値が上がっていくと、今ツエーゲンで戦っている選手も、もっともっと良い環境でプレーできていけるのかなと思います」

Ｑ：朝、雨が少し降っていましたが、（今日の）攻撃でポイントとしていたところはどこだったでしょうか。
「思ったよりボールが走ったので、自分たちのサッカーが出来るなという感覚はあったんですが、横浜FCさんの4-4-2の中でしっかりブロックを作ってくる2ラインの間、清原、佐藤のところでいかに前を向かせることができるか、もう1つ菅原康太のところまで深い縦パスを入れた中で前を向かせることができるか。さらに、バイタルエリアに入ったときにどういうアクションができるか、ということはずっとやっていることなので、相手が守備の対応が多少変わっても、自分たちはそういうことを目指してやっていこうということで、攻撃はそういう戦略というか、いつもやっていることを意識してやっていました」

Ｑ：得点は狙い通りでしょうか？
「まあ、そうですね」

Ｑ：リーグでやっていることがどれくらいできるか、という点で、今日のプレーでJ2でもできそうだと思ったところはどこでしょうか。
「攻撃の部分で、ああやって自分たちで後ろからビルドアップしてバイタルに侵入していく形はJリーグのチームでもできるのかなと。もっともっと高い位置からプレッシャーをかけてくるチームはJFLにもありますので、そこはやれるのかなと。ただ、最後のペナルティエリア周辺のところは、やはりJ2のチームでは（思い通りに）やらせてくれないので、さらにそこから攻撃をフィニッシュに持って行くようなアイディアや強さはこれからもっと必要になると思います。全体でボールを動かすところは、中盤まではやれるとおもいますし、J1相手でも同じぐらいボールを動かせると思っています」

以上