●関塚隆監督(磐田):
「中断後のホーム初戦に多くのサポーター・ファンの方にお集まりいただき、我々本当に感謝しています。注目された中で、勝点3を奪いにチーム一丸となって戦いました。
前半、一進一退の戦いで、セレッソは1つ引いた中からの速い攻撃が脅威でした。ただ、我々もそれを何とかこじ開けようと3、4本でしょうか、サイドから崩したが最後のところで点にならず、後半になりました。後半もいい入りをしていたと思いますが、不運な形から1点先取されました。その後、臆病にならずに攻撃を仕掛け、逆転できました。そういうところで選手たちは本当に前向きにやってくれたと思います。
ただ、後半の中盤からどうしてもラインが引き過ぎボールホルダーに行けずに、というところから2失点目をしてしまったという形だったと思います。非常に残念でしたが、これは今後の課題としてやっていきたいです。ただ、後半途中から入った選手たちも自分たちの役割を理解して戦ってくれたと思います。勝点1になってしまいましたが、最後まで勝点3を取る姿勢をお見せできたのではないかと思います。次の試合、何としても勝利を実現したいと思います」
Q:久々に監督としてベンチに座った感触は?
「勝点3というはやはり大変だなという気持ちが強いですね(苦笑)」
Q:この1か月、1つずつ課題を修正されてきたと思いますが、実際に公式戦を戦って浮き彫りになった課題は?
「課題というか、もっと1つ1つの底上げというか、レベルアップしていかなければいけないと思います。やはりセレッソも非常に強力なチームですし、1人1人の技術、馬力といった部分は持っています。それに対応するためにも戦術だけではなく、個々のところでの勝負どころで戦わないといけないですし、戦術だけではなくマッチアップする相手を上回っていく。それを個として、あるいはグループとしてできれば、チーム全体としても成り立っていくと思います。ただ戦術的なところだけにフォーカスせず、グループとしても同時にレベルアップしていくべきだと思っています」
Q:逆に、この1か月の中で積み上げることができたと実感できたことは?
「掲げていたチームでの攻守の距離感、切り替えの部分、それから連動した攻撃・守備です。そのあたりは組織というか、選手たちが1つになって戦える時間が非常に多くなったのかなと。ただ、その中でも組織にならない部分はありますよね。個の勝負で仕掛けてくるとか、我々が仕掛けるとか。それをどれだけ上回れるかと。90分の中ではやはりそういった戦いが大事になってきますし、それを両方トレーニングの中でやっていくべきだと思っています」
Q:藤田選手をボランチで起用しましたが、試合を通じて中盤のバランスはどう見ていますか?
「やはりずっと後ろでやっていて、あるいは3バックで戦っていたと思います。やはり中盤の仕事として瞬発的、スピードのある動きというのは少ないですが、トータル的に走る距離はボランチだと多くなるので、最後はやはり“ガス”が切れたかなと。ちょっと交代も考えたのですが、彼は持っているものを出してくれたと思いますし、やはり僕自身2-2で終わりたくなかったですし、3人目のカードを前に決断しました。その意味では中盤の構成は上手くできていたかなと思います。ただ、最後のほうで、どうしても枚数がそこまでいないのに下がり過ぎていた。出ようと言ってもやはり出きれなかったというところはあります」
Q:選手のパフォーマンスは戦前に予想されていたものと比べていかがでしたか?また、今後への意気込みは?
「正直、伊野波と前田がどれだけフィットするかというところは、どうかと心配もありました。予想以上にフィットしてくれたと思います。ただ、この4連戦を考えた時に彼らを控えから行って、計算が立たないようだとちょっと困るので、行けるところまで彼ら2人を前から使う。そうすれば選手の中に厚みが出ます。そういう意味では時間は短かったのですが、彼らは上手く順応してくれました。選手としてのポテンシャルがある2人だと思います」
Q:後半、2枚同時に交代した狙いは?
「相手との兼ね合いがあるので、なかなか戦術的なところは話せないところもあります。ただ、セレッソもセットプレーの高さがありますし、1枚というよりも2枚同時を代えることで、高さ、強さ、スピードといったところを両方同じレベルでパワーアップできるような形で交代しました」
Q:アタッキングサードの部分は中断期間で積み上げてきたことの1つだと思いますが、ゴールシーンについてどう見ていますか?
「2点とも素晴らしいゴールでした。1つのボールに数人が絡んでいくところは2点とも上手く得点に結びついたので、そういう意味では選手たちがこれからもその方向で何というか、アタッキングサードでアイディアを出したプレーを思いきりやってほしいと思います」
以上
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