●三浦泰年監督（東京Ｖ）：
「シーズンを半分終えて、ここ４試合は勝つことができていない状況の中で後半戦に向けてこの状況をどう考えるか。前と同じ失敗を繰り返していくことを悪いと考えるのか、辛抱してこの状況を良しと考えるか。厳しく受け止めるべきか、まだ大丈夫と考えていくべきか、考え抜いた中での自分の決断だった。９０分の中でゲーム展開を変えられない、紙一重で自分たちのほうにリズムを持ってこられない状況。中３日での試合で疲れている選手もいる、責任感を強く持ちすぎてストレスを感じている選手もいる、またもう１度接触プレーがあったらというケガを持っている選手もいる。そういう中で少し荒療治ではあるが、トライしてみたという試合だった。それがチームのため、選手の成長のため、クラブを支えてくれている人たちのためになると思ったのだが、逆にこういうウィークデーの試合に来てくれた人やここで我々に携わり試合の準備をしてくれた人を裏切る結果になってしまった。
私にとっては達成可能な期待をこれから持って行くために、大きなトライをしてみたわけで、勝点３しか失わなかった、１つも取れなかっただけで勝点がマイナスになったわけではないので次につなげていきたい。０−１で負けたとか１−２で負けたほうがショックは和らいで次に勇気を持ってトライできるという小さなメンタリティではなく、０−５で負けてもグローバルメンタリティというか世界ではこういう試合のあとにしっかりした試合ができるチームが多い。そういう意味では、我々はしっかり受け止めて、これが自分の力だと再認識して、勇気を持って次の鳥取戦に向かいたい」

Q：反骨精神の強い三浦監督のことなので、この結果でより一層次への熱い気持ちが強くなったのでは？
「今日の結果で６勝６敗１０分となり、５失点で得失点差も０になった。まさしくスタートという位置だと思っている。ここまでやってきたものも自分のやり方だし、これからやっていくのも自分のやり方だし、今までの考え方は自分の考え方でこれからの考え方も自分の考え方であると。自分が強いメンタルを持ってやらなければ選手に強いメンタルが宿るわけがないし、自分が大きなモチベーションを持って明日グランドに行かなければ選手にモチベーションが宿るわけがないと思っている。より強い気持ちで、しっかりした自分の価値観を持って、もちろん自分はボールを蹴れないが選手としっかりやっていければと思っている」

Q：今日の始まりは相手とシステムががっちりかみ合う形で、前半は０−１で終わった。相手のテンポを奪うというところはできていたように思うが、監督の感想は？
「攻撃に切り替わった時に非常にイージーなミスがあり、ミスが多かった。失点につながったパスもそうだが、積極的に前に付けるとか１つ奥に付けるとかテーマを持って積み重ねているのに、逆のことをしてしまう。メンバーを代えたことにより選手は前への勇気が持てなかったのか、また京都の早いプレッシャーに自分のプレースピードがついて行けなくてボールを奪われてしまう、そういうシーンが多かった。攻撃のリズムを我々から出していきたかったが、立ち上がり早々に失点しセットプレーで取られた後には３枚目の交代カードを切らなくてはいけない状況になった。私の采配、動きがすべてここにつながったと思っている。前半、選手がもっと勇気を持って相手の背後を狙ってほしかったという気持ちはあるものの、この敗戦は私の動きにあるわけで、もう一度しっかりとした形に戻して勝利する確率を上げるような采配をしていかなければと思っている」

Q：巻、常盤、中島選手をスタメンで使ったが、後半２人代えた。変化をつけるという意味で、高原、飯尾選手をベンチに置いておきたかったということか？
「勇気を持ってやっているように見えたら、そこまで早く代える気はなかった。ただ１つ誤算なのは練習との比較で差があったということ。パフォーマンス自体はそんなに低くはなかったと思うし、前半最後５〜１０分くらいはよいリズムになったし、ボールが収まったり動かすという３人の良さが出ていたと思う。それが後半の頭からまた続いていくのかという不安が自分の頭の中にあった。そこは練習と本番でのギャップというのが、自分の頭に正直あった。逆に、練習より試合のほうがパフォーマンスがアップする選手を置いて、この流れを変えられればなと思って臨んだ試合ではあったが、そんなに浅いものではなかった。それで、見てのとおりの状況になったということ」

以上