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【J2日記】長崎:県民みんなが恩恵を受けられるクラブハウスができれば(13.06.13)

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チームの快進撃を受けて、「そろそろクラブハウスがほしい」「専用練習場があれば」「J1ライセンスのためには必要だ」といった声がファン・サポーターの間でもちらほら聞こえ始めた。
そこで今季から就任した服部順一強化部長に、クラブハウスについて現在どのような考えを持っているのか尋ねてみた。

すると服部部長は、個人的な見解であることを前置きした上で
「J1ライセンス取得のために、あるいは現在は順位が上位だからという理由でクラブハウスという『建物』を作らなくてはいけないという発想では、クラブハウスの持つ本質的な存在理由を見失ってしまいます。逆に考えると順位が下位ならクラブハウスは必要ない、専用練習場も必要ないという話になってしまいます。もちろんクラブハウスが話題に上ったり、どのようなクラブハウスが良いかという議論するきっかけとして、順位が上位だからということはいいことでしょう」
と話し、クラブハウスを建てるということの本質的な意味を忘れてはならないと説いた。

続けて、「クラブハウスとは何なのか? 一体、どのような機能を持っているのか? 地域総合型スポーツクラブのクラブハウスは、サッカーをする人だけに利益を与えるものではいけないと思います。県民や市民、長崎に住むみんながクラブハウスを建てることで恩恵を受けなければいけない。そのためにはV・ファーレン長崎だけでどんなクラブハウスを作ろうかと考えるのではなく、オープン・イノベーションで多くの人にアイデアを出してもらい、たとえば長崎の魚を見られる、食べられる場所であったり、様々なビジネスが生まれる場所であったり、人と人が繋がる場所でなければならないと思います。
V・ファーレン長崎は、長崎を元気にすることを目的としています。箱物を作るのではなく、そこでソフトがどう躍動するのかが本当に大切なことです。Jリーグができて20年。あとからできたクラブはこれまでの歴史から学び、新たなクラブの歴史を作っていくことができます。そういった意味では、V・ファーレンには大きなチャンスがあります」と熱い思いを語ってくれた。

良いクラブハウスを作ることは、良い地域を作ることに繋がる。服部部長の話を聞いていて、そんな気持ちにさせられた。これから長崎のみんながより良いクラブハウス作りに関心を持っていくことで、もしかしたらJリーグのクラブで最もたくさんの笑顔が生まれるクラブハウスが長崎にできるかもしれない。なんだか、そんな気がしてきた。

以上

2013.06.13 Reported by 植木修平
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