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【NON STOP J2】-J2のススメ- 坂田大輔(福岡):勝利のために、どこまでも走り続ける(13.06.05)

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5月26日、ホーム・レベルファイブスタジアムで行われたFC岐阜戦。坂田大輔は左腕にキャプテンマークを巻いてピッチに現れた。ゲームキャプテンを務めるのは、彼のサッカー人生で初めてだったが、攻守に渡って、アグレッシブにボールを追いかける姿勢で仲間を鼓舞。難しい試合だったが、福岡は2得点を奪って粘る岐阜を突き放した。「責任感を持ってやろうと思っていたし、今シーズン初めて90分間出られたのも、キャプンをやれたということが大きかったと思う。苦しい試合になったが、キャプテンであることを忘れずにプレーしていた。とにかく、いつも以上に走ること、守備をすることを意識していた」とは試合後の本人の弁。マリヤン プシュニク監督も「坂田に、彼のキャリアの中で初めてとなるキャプテンマークを付けさせたが、彼は戦う意識を前面に出してプレーしただけではなく、PKのゴールも決め、彼自身の力で、彼の記念すべきゲームを素晴らしいものに演出してくれた。彼を祝福したい」と話した。

横浜F・マリノス、アリス・テッサロニキ(ギリシャ)、FC東京を経て、2012シーズンに福岡に加入。その年の新体制発表記者会見で口にしたのは「とにかく結果。FWである以上、ゴールにこだわる」という言葉だった。そして、開幕戦で2013シーズンの福岡の初ゴールとなる先制点を奪うと、その勢いのままに第11節までに7得点。2003 FIFAワールドユース選手権で、FIFA主催試合で日本人として初の得点王となり、また、2006年に日本代表に召集された実力は健在。オフサイドラインぎりぎりから、相手DFと駆け引きをしながら裏を取るプレーと、ゴールに対する嗅覚は、J2では一際輝いていた。しかし、第12節の大分戦で負った怪我で戦列を離脱。そして、コンディションが戻った時には、チームが最悪とも言える状態に陥っていた。18位という順位と、自身の8ゴールという結果は、受け入れ難いものだったろう。

そして2013シーズン。新たに福岡の監督に就任したプシュニク監督の下で、再びJ1昇格を狙う。求められているのは前線でのアグレッシブな守備。どこまでもボールを追い、激しくプレッシャーをかけ続ける。その気迫は見ている者を引きこんで行く。そして、新しい役割に慣れるにつれ、守備に神経と体力を使いながらも、ペナルティエリア内へ顔を出す回数も増え、ゴールへの期待も高まっている。福岡に移籍してきた理由を「J2に降格した福岡が、もう一度J1に這い上がろうとしている気持ちが、今の自分の気持ちと一致したから」と話していた坂田。今もその気持ちに変わりはない。昨シーズンに味わった屈辱を晴らすために、ともに戦う仲間のために、そして自分を支えてくれるファン、サポーターのために、坂田はJ1に続く扉を開けるために戦い続ける。

以上

2013.06.05 Reported by 中倉一志
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