J2で旋風を巻き起こしている長崎。
初めて長崎のサッカーを見た人は皆、その躍動感に驚かされる。高い位置から怒涛のプレスをかけ、ボールを奪うと全体が連動した動きを見せ流れるようなパスワークで相手ゴールに迫る。90分間走り回るため、試合終了間際の得点も多く見る者を虜にするサッカーだ。
高木琢也監督はこんな長崎のサッカーについて
「新参者らしくガンガン前から行く気持ちの良いサッカー。いまどきの言葉で言えば『イケイケ』!?」と感覚的な部分に着目し、「イケイケ(フットボール)」と命名している。25日に行われたUEFAチャンピオンズリーグの決勝を『イケイケ』の良い例として挙げ、「バイエルンもドルトムントも正面からぶつかり合った。あんな激しい決勝戦は近年なかったですよね。敗れましたがドルトムントの前線からの守備はまさに『イケイケ』ですよね」と話す。
奇しくも、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督もブルガリア戦、オーストラリア戦の日本代表メンバー発表記者会見においてCL決勝について言及しており、両チームの素早い動き出しやハイテンポで正確なプレーを『インテンシティ』が高いと表現している。聞きなれない単語『インテンシティ』だが、報道では、「攻守に渡って主導権を握る」、「連動して仕掛けていく」、「活動的で集中力が高く、チームとして迫力が出ている状態」、「オンの時でもオフの時でも活動的になるということ」などと伝えている。
短期間で選手に戦術を浸透させるのが上手い高木監督だが、もしかすると「インテンシティの高さ」を感覚的に日本語に置き換えるとすれば、説明的な言葉を並べるのではなく「イケイケ」とするのが最も適しているのかもしれない。
そして、長崎のイケイケフットボールとはインテンシティが高い状態の事を言い、欧州トップレベルでトレンドとなっているサッカーであると考えることができる。
J1が中断する6月。どうしても日本代表に視線は集まるが、J2はノンストップ。
インテンシティの高い、イケイケフットボールを見に長崎へ来るのも一興ではないだろうか。
以上
2013.06.02 Reported by 植木修平
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