強い決意の表れと取るべきだろう。鳥栖は突然の非公開練習に続き、選手への取材も第13節・横浜FM戦(5/25@ベアスタ)が終了するまで禁止となった。「選手を試合に集中させたい」という尹晶煥監督の判断だ。
予選リーグ敗退が決まったあとの、単なる消化試合ではないということである。ヤマザキナビスコカップ予選リーグ第7節は、是が非でも“勝利”しないといけない試合とになった。
対するは、同様にリーグ第11節・広島戦前に2日間の非公開練習を行った大分である。第11節・広島戦では0-1の惜敗だったが、次の第12節・新潟戦では長いアディショナルタイムに勝ち越し点をあげて、今季の公式戦初勝利をあげた。その直後のヤマザキナビスコカップ予選リーグ第7節である。鳥栖同様に、何としても“勝利”しないといけない試合となった。
とはいえ、今節を迎える状況には大きな違いがある。直近のリーグ戦・第12節の試合結果が真逆だからである。鳥栖は2003年以来の6失点で浦和に完敗した。大分は前述したように、アディショナルタイムで勝ち越して勝利した。鳥栖は、敗戦のショックからどれだけ回復しているのか。大分は、気分が悪いわけがない。鳥栖は、今節の対戦前にこの大きな差を埋めるべく非公開練習に加え、選手への取材禁止の処置となったのである。
鳥栖は、攻撃では1トップのFW豊田陽平を中心に形ができている。トップ下3枚の位置に入るMF野田隆之介や岡田翔平ら若手が、個性を生かしてゴール前に迫るプレーも見せている。両サイドDFの攻撃参加も健在だ。あとは、守備で見せるだけなのである。修正するべきところは少なくはないが、鳥栖らしく高い位置からのプレスと争点に人数をかけることができるのかどうかがポイントとなる。リーグ戦第11節・浦和戦の前半同様に、試合開始からその姿勢を見せてほしい。
大分もFW高松大樹、森島康仁らを中心に前線にパワーを持っている。これにサイドの選手が加わって相手ゴールを脅かす。大分も鳥栖同様に守備で見せるだけなのである。高い位置からのプレスに加え、相手の自由を奪う激しいアタックが出れば大分の形となる。
ヤマザキナビスコカップでもリーグ戦でも、ともにサポーターの期待に反する戦い方が続く両チーム。ヤマザキナビスコカップでは予選リーグ敗退が決まっていようが、今季の残り試合を戦うために浮上のきっかけとしたい一戦には違いない。
前試合から中3日での試合となるが、中断期前に“勝利感”を取り戻しておきたい。そのためには、お互いに格好の相手といえるだろう。
日本代表の本田圭佑が「準備の段階で99%決まっている」と言ったのを聞いたことがある。それだけ、試合前の準備に余念がないのであろう。道具や身体的な部分だけでなく、戦いに臨むメンタル面も相当に作っているのであろう。先のワールドカップで「監督が何と言おうとも、俺は“優勝”を目指す」と強い気持ちを見せたのは自分を奮い立たせるだけでなく、チームを鼓舞するためだったのかもしれない。
『あきらめた時点でその試合は終わる』有名な漫画で指導者が選手に発したセリフである。この先、選手もクラブもサポーターも試合が続くのである。
サッカーには、どんな試合でも負けて良い試合など存在しない。
以上
2013.05.21 Reported by サカクラゲン
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