●手倉森誠監督(仙台):
「まず、今日のゲームは、グループステージ突破をかけた戦いだ、と。お互い2位同士で。他会場の結果次第では勝った方が突破が決まる、つまり厳しい戦いになることは覚悟していました。
ただし、敵地に乗りこんでアウェイの我々にとっては、ブリーラムの今日決めたい思いにしっかり対応しなければいけない。今日はそういうゲームプランだという話をしました。
0-0の状況を長く保つことができれば、隙は我々が突ける、と。ただし、今日のゲームは、フリーキックで後半の8分に失点してしまったこと、そして会場の雰囲気が一気にヒートアップしたことで、もうブリーラムのパワーはアップしていました。
ただ、我々としては、落ち着いてゲームを進めることができたな、と。交代の仕掛けもうまく攻撃力を増していった、と。もちろんピンチもたくさん招いたけれども、そこはもう、リスクは承知の上でした。リスクを冒した時にブリーラムが2点目を取れば我々はそこまでだ、と。ただしブリーラムがそこを外し続けてくれました。チャンスは絶対に最後にあると信じていた通りに、神様も最終戦で決勝トーナメント進出のチャンスというものをブリーラムと我々にくれたのだろうなと思います。
このブリーラムのスタジアムで戦う時に、去年に対戦した柏レイソルのネルシーニョ監督が『ものすごくパワーのあるスタジアムだ』と。本当に聞いていた通りのスタジアムで、そのパワーに屈しなかった今日のベガルタ仙台は、たくましさを表現できたと思います。
遠くここまで足を運んでくれたベガルタ仙台サポーター、彼らの力が大きかったと、感謝しています」
Q:次の節は仙台がホーム、ブリーラムがアウェイで迎えます。仙台がグループステージ突破に向けて有利だと思いますか?
「神のみぞ知る、と思います。もし神様がブリーラムに決勝トーナメントの道を開いていたら、今日は2点目が入っていたと思います。信じられないことが今、今日の最後に起きました。我々も、中原の同点ゴールというものは、そういったチャンスがあるんだということを教えてくれました。だからこそ、決勝トーナメント進出を自分達は信じて次の試合を戦いたい」
Q:中原選手にどのようなプレーを期待してピッチに送りこみましたか?
「まず、逃げ切ろうと思った時のブリーラムは、逆にカウンターは鋭くなりましたけれども、守備においてはかなりラインが深くなりました。つまりアタッキングサードに入りこむところまで進入できた時にボックス内で勝負してほしい、と彼には言って送り出しました」
Q:試合時のピッチコンディションや気候の印象と、選手のそれに対する動きについてはどうでしたか?
「まず、今日の気温は我々にとってラッキーだったな、と。少し雷雨があって気温も下がってくれました。これで、暑いという言い訳ができない状況で、その中でのパワーを出した切れ味やフィジカルの部分に関しては、地元のブリーラムとは対等に戦えたと思います。
昨日、チャンピオンズリーグで、バルセロナがアウェイで0-4で負けました。我々もボールを持つ時間が長くて、前節のJ1で負けてきました。アウェイで戦うのにはそれなりの謙虚さ、アウェイの戦い方が必要だという話をして、チームはそれを共通理解して、まずは守備からと入った部分で、勝点1を取れたんだなと思います」
Q:ホームで迎える最終節の意気込みをお願いします。
「前回にホームでFCソウルと戦った時に、サポーターに呼びかけました。『ACLの決勝トーナメント進出がかかった試合になるだろう』と。まさしくその通りになったので、本当に突破をかけた戦いというものをサポーターとともに戦い抜いて、クラブの歴史を作っていきたいなと思います」
以上
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