湘南戦を乗り切れば、ようやく一息つくことができる。先月30日の新潟戦から週中と週末に試合を行う連戦をこなしているが、今回の一戦を乗り切れば約1カ月続く過密スケジュールのなかで唯一ミッドウィークに試合のない週に突入する。「湘南戦が連戦の最後になるので、しっかり勝って次につなげない」と加藤順大は意気込みを見せる。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のサッカーは運動量が前提のプレースタイル。週2回ペースで試合を行う中で部分的にはターンオーバーして戦ってきたが、核となる一部ポジションは固定してきた。また、ACLグループリーグ突破を目指す上で絶対に負けられなかった全北現代とのアウェイゲームでは、これまでの選手起用パターンを変更し、3日前の磐田と同じメンバー、───ペトロヴィッチ監督はこういう表現を嫌うだろうが───いわゆるベストメンバーで戦っただけに、彼らのコンディションは気になるところだ。
ただ、今の浦和の成熟度なら、トップフォームの状態でなくてもイメージは共有できているので、調整しながら戦うことはできるだろう。Jリーグでは4勝1分けの負けなしという結果が選手たちの背中を押している。宇賀神友弥は「5連戦の中の4連戦が終わって疲れもあると思うけど、今はサッカーができる喜びを感じながらやれているので問題ない」と言い切る。ペース配分を考えながら戦えば、ゲームをうまくまとめることができるはずだ。
一方、湘南は5節を終えて3分け2敗とここまで勝利に見放されて苦しんでいる。昨季のJ2では前からプレスをかけるアグレッシブなスタイルで昇格を勝ち取ったという話だったが、最近の試合を見るとプレッシングラインを下げて戦っているようだった。
特に前節戦った川崎Fはボールをつないで主導権を握ろうとするチームなのでプレッシングを狙いにいきやすいタイプだったが、湘南は前線がセンターライン付近まで引いて様子を見るケースが多かった。前の選手がボールを追いかけ回すこともあったが、パスワークでかわされることが少なくなかった。名古屋戦でも素早く自陣に戻ってブロックを形成するパターンが多く見られた。
浦和のプレースタイルは後方から丁寧につなぐというはっきりしたもので、戦術的な動きも明確なのでプレッシングの的は絞りやすいタイプではある。ただ、浦和はそんなことは百も承知で今のスタイルを貫いており、プレスをかけられることには慣れている。
プレスがうまくはまればボール奪取から一気にゴールに迫れるが、かいくぐられたらピンチになる。かと言って、引いて守ればリスクは下がるものの、相手ゴールまでの距離も長くなってしまう。今季ここまで5得点と決定力不足に泣かされている湘南にとっては難しい選択だ。
川崎F戦などの戦い方を見るとブロックを作ってカウンターに活路を求める可能性の方が高そうだが、いずれにしても浦和が気をつけるべきなのはスピードのある選手への対応。特にドリブルの切れ味鋭い高山薫は要警戒だろう。また、右内転筋を痛めて戦列を離れていたキリノが戻ってくるとなれば、昨季のJ1昇格に貢献した快足ストライカーのケアを怠るわけにもいかない。「湘南には速い選手がいる」とGK加藤順大も警戒を強める。
湘南としてはアウェイとは言え、これ以上黒星が先行する流れは避けたいはずだ。だが、浦和もリーグタイトルを目標に掲げている以上、下位に低迷するチームにホームで遅れを取るわけにはいかない。
以上
2013.04.13 Reported by 神谷正明
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