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【J2:第3節 富山 vs 愛媛】レポート:カターレらしさを発揮してホーム開幕を白星で飾る。愛媛はペースつかめず初黒星。(13.03.18)

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富山は5069人を集めたホーム開幕戦を白星で飾った。1点差の勝利を引き寄せた要因はゴールを目指す積極性や豊富な運動量だった。「汗をかきアグレッシブに」というカターレの原点を確かめて、飛躍を目指す2013年の第一歩を踏み出した。

パスサッカーというコンセプト、3バックのフォーメーションとも似た両チームの対戦。愛媛のMF石井謙伍は「運動量や攻守の切り替えの部分の勝負になることは分かっていた」と話す。序盤からハイプレスの応酬となった。ボールを奪っては奪い返される。両者ともなかなかシュートまで持ち込めない展開が続いた。
富山の安間貴義監督は「前半30分まで、慎重になり過ぎて相手の背後を突くような攻撃がなかった。硬くなっているのかなと思った」と振り返る。今季初先発でアンカーポジションに入った森泰次郎は「プレスをかけてくる選手を相手にし過ぎて前を選択するパスが少なかった」と言う。パスサッカーに転換して期間が短く、ボールを失わないことのほうに意識が偏ってしまったようだ。ベンチからの指示もあり、サイドのDF裏のスペースにボールが出るようになると徐々に主導権を握れるようになった。
対する愛媛はMFトミッチからの配球を軸に攻撃を組み立てようとするが厚みを欠き、前半のシュートはゼロ本。43分、移籍後初先発のFW松本翔がドリブルでペナルティーエリアに侵入したが阻まれた。石丸清隆監督は「富山の狭い局面でやるサッカーにこちらが挑んでしまった。一度広く使うことでスペースも生まれると指示したが、うまくいかなかった。もう少し自分たちのゲームにできた可能性はあったと思う」と話した。

ハーフタイムの安間監督からの指示は「相手DFラインに対してもっと仕掛けろ」。「後ろでパスを回すだけなら誰だってできる」といった叱咤もあったという。
『ボールを保持するのはゴールを奪うための手段であり、チャンスがあればゴールに迫るダイレクトプレーを選択せよ』というは監督が就任以来チームに叩き込んできた姿勢のひとつ。だからこそ、“DFラインに仕掛けろ”というキーワードひとつで選手は即反応できる。後半は立ち上がりから縦への意識を強めて攻勢に出た。
同8分にMFソ・ヨンドクのスルーパスでFW西川優大が抜け出して左足で強烈なシュートを放つ。相手GKの好セーブに防がれたが、これで得た左CKから先制点が生まれた。新加入MFキム・ヨングンのキックにDF足助翔が飛び込む。GKが弾いた球をMF朝日大輔が頭で押し込んだ。

同19分、愛媛はトミッチからのパスを右サイドで受けたFW重松健太郎がGKとDFラインの間を抜く好クロスを入れる。長駆してファーサイドに走り込んだMF三原向平が合わせるがシュートはゴール上に外れ、この試合最大の決定機をものにできなかった。
その後は富山がゲームをコントロール。愛媛の反撃に対し、足を止めずにチャンレジ&カバーを繰り返す。ボールを奪うと一気に切り返し、西川や途中出場のFW苔口卓也がゴールに迫った。1点差ではあったが落ち着いた試合運びで逃げ切った。

ソは「アップダウンのあるカターレらしい試合ができた」と語った。攻撃には失敗がつきもの。仕掛けるほどにボールを失う可能性は高まる。それでも仕掛けて前方にボールを運び、それを全員が追う。ボールを失ったとしても奪い返す苦労を厭わない。この気力が富山の強みだ。「汗をかきアグレッシブに、いずれ美しく」。順序さえ誤らなければよい。

朝日は「勝つことができてよかった。これでまた次も足を運んでもらえたなら価値のある勝利だといえる」と話す。安間監督は「友人知人を誘ってまた来場してください」と会見でサポーターにメッセージを送った。さらにエキサイティングなシーンを今後のホームゲームに期待しよう。

以上

2013.03.18 Reported by 赤壁逸朗
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