●手倉森誠監督(仙台):
「まず『震災から2年経って迎える今日のホームゲームで、ここまで勝ちがなくてきたけれども、今日こそ勝利を届けよう』という話をして選手たちを送り出しました。お互い、ACLを戦った者同士の対決というだけでもタフな状況ですけれども、『まず立ち上がりを警戒しよう』という話をしました。相手がどういう入り方をしてくるのか、ただ、自分たちは前を取るよという、勢いを持って入ろうということでした。
序盤は柏のクレオ選手がアクシデントがあって交代したときに、おそらくレイソルのピッチにいる選手たちもベンチワークも、ある程度の戸惑いがある中で、自分たちはそこの隙をうまく突けた入り方ができました。
2点目を奪ってもいいような前半の展開の中で、最後に、前半の終了間際に少し相手に勢いを与えてしまったかなという終わり方で、後半の入り方も『しっかり気を引き締めて入ろう』と言ったなかで、逆に入りのところで1点を取られてしまった、というところは反省でした。すかさず、後半が始まって、もともとレイソルのアタックは前と後ろが分かれるようなオープンな展開になりがちなのですが、それに対して少し付き合ってしまいました。
逆に言えば、自分たちがボールを握ったときにもう少しスペースにボールを運んで動かせる時間があれば、ああいったカウンターを食らうことはなかったと思うのですが、それにしてもあの1点のところで、中が揃っていた割に(レアンドロ・)ドミンゲス選手に飛びこまれて蹴りこまれたのは、もちろんドミンゲス選手のうまさもあると思いますけれど、防げる部分だったと。それによってまた、レイソルに勢いを与えてしまったときに、なかなか自分たちも決定機が作れないでゲームが進みました。
4-4-2にしながら陣形をもう一回固めようかという自分の中でのプランの変更もありましたけれども、間延びしているのに対してお互いに消耗戦になってきたときに、その間を突くことをまず選んで、佐々木とヘベルチという少しボールを握れる選手を投入して、またチャンスがあれば、というところで、2失点目をされそうなところもよくみんなが体を張ってしのいで、最後の最後に地域を挽回したあとのスローインから菅井のイマジネーションあふれるプレーで1点を取れたところは、何が何でも勝点3を取るんだ、というプレーのあらわれだったのかな、と。
まずは本当に、ACL(出場チーム)同士で戦えたことによって、最後は本当に力の振り絞り合いということで、ホームのアドバンテージがあった我々に勝利が転がってきたんだろうな、と思います。どっちが勝ってもおかしくないような内容で、自分たちが今日勝ちを『もらえた』というようなところだと思いますから。
ただ、二週間のブレイクがJ1にあるなかで、ここでひとつ勝利をして、また手直しできる。3月30日からまたすかさず5連戦が始まるので、そこに対してまた万全に、勝ち続けられるようにやっていきたいと思います」
Q:後半の残り15分で蜂須賀選手にアクシデントがあって、監督のプランではおそらく中原選手や武藤選手を投入したいところもあったと思いますが、やはりあれは予期しなかったところでしょうか?
「そうですね。ただし、中国の試合でもちょっと足をつったことがあったし、ここの連戦で足をつることも考えましたけれど、若いしやってくれるだろうな、ということは考えていましたが、トレーナーの方から『無理だ』ということだったので。
ただ、その前にヘベルチと佐々木勇人を出しているところで、ある程度攻撃で隙を突ける選手たちを投入できたので、今日スタメンから外した田村がスタンバイしていたことで、そこは事なきを得たな、という感じです」
Q: 4-3-3のシステムは途中に相手にボールを持たれたこともありましたが、いい流れの時は1点目のように中盤の選手が点を取るようなかたちになったということで、大分成熟してきたと思うのですが、このシステムの成熟度と課題を教えてください。
「まだまだ60点ぐらいで、本当に今日の先制点のように、2列目が追い越して飛び出してシュートまでいけるということが、もっと回数が増えればいいと思うし、前半のあれくらいの入り方ができれば、2点目で仕留められれば、よりそれが向上している証拠だと思いますから、まだあの状態で1点しか取れないということです。
ただし、この連戦の中で、本当に出入りが激しいゲームになってしまったときには、ちょっと精度が落ちてくることは否めないので、そこはメンバー交代をしながら使い分けて、フレッシュな選手たちもそういうことができるように準備させたいなと思います」
Q: ヘベルチ選手も選択肢にあったなか、松下選手をスタメンにした意図を教えてください。
「江蘇舜天の試合で彼には休んでもらったので、ここでやってもらうつもりでしたから。帰ってきてからの彼のパフォーマンスを見たときに、ボールが足にしっかりフィットしているな、というところと、やはり動きがシャープでしたから。本当に、序盤のいい入り方をチームができたときに、彼が本当に隙を突いて割って入れたと。あのポジションの選手がボックスに何回入れるかというのが我々のテーマですから、彼はそれを忠実にやってくれたな、というふうに思います」
Q:今日と同じシステムの鹿島戦で3失点しましたが、もう少し手堅くいこうとか、今年のチームが一皮むけるためにこのシステムを続けていくのかという選択肢があったと思いますが、これを選択した理由は?
「今は角田と富田がいない中で、このシステムが誰が出てもいいシステムだなと自分自身感じています。誰でもチャンスを与えられるシステムだな、というように。そういう意味で、これをやり続けることでみんなにチャンスを与えて、そのふたりが帰ってくるまでにみんなに成長してもらいたい、逞しくなってもらいたい、という狙いもあります。だから、今日もやり続けよう、と思いました。
今日のあとのブレイクで富田と角田が帰ってくる可能性が高い。そうなれば、今度は2つのシステムを使い分けたやり方をやっていかなければいけない。逆にいえば、富田と角田にもこのシステムはぜひトライしてもらいたいと思います」
Q:後半に同点になった後は本当に潰し合いというか拮抗したゲームだったと思うのですが、足をつらせる選手も出たのは、ACLとの連戦での疲労という部分を感じるのか、あるいはACLの戦いの中でも耐え抜く強さを身につけているのか、どうでしょう?
「そのへんは感じましたね。後半の25分から30分頃には、お互いに足が止まり出すな、と。ACL組同士だったのでね。これがまたACL組同士ではない場合は、より注意しなければいけない時間帯がそこだろうなと、今日感じましたから。もう少しそういう意味では先行している時間を長くするためのボール保持というものを高めなければいけないなと。やり切るのか、しっかりボールを握るのか。握ったなかで相手を動かすことが、やはり今は高めようとしている部分ですけれども、そこをもう少し成熟させていかなければいけないなと感じました。
2点目を取れていれば、うまくしのぎながら、今度はカウンターを狙いながらというところでいいのですけれども、それで追いつかれてしまっては話にならないし、ただ、連戦のなかでのこの30分過ぎの過ごし方という部分は、みんなと共通理解したいのと、逆にいえば30分過ぎてもホームでは最後まで粘っていれば点を取れるぞというところは、自信としてみんなと共通理解をしたいと思います」
以上
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