●城福浩監督（甲府）：

「まず、これくらい大勢の報道陣の方に集まっていただいたのは、僕には去年の昇格を決めたとき以来なので、J1に戻ってきたという印象をまず受けました。
遠方にもかかわらずすごく多くのサポーターに来ていただいて、仙台のサポーターの声に負けないような大きな声で我々の背中を押してもらったのは、本当にありがたかったです。最後の5分、10分に非常に苦しい時間帯がありましたけれども、そこは我々は『80分は我々らしく戦って、ラスト10分は何が何でも勝点を取りにいく』ということでゲームにのぞんだので、苦しいなかでもサポーターと一緒に勝点1を取れたと思っています。

ゲームそのものはプラン通りにある程度やれたゲームでもありました。ただ、ある程度のプラン通りということであればJ1では勝点1しか取れないということも思い知りましたし、ある程度やれるという感触を得られた成果と、両方が出たゲームだったと思います。
ただ、仙台さんを相手に我々がアウェイで勝点1を取ったというのは、しっかり自信にして、次にホームで勝点3を取れるようないい準備をしたいと思います」

Q: 序盤はかなり前からプレッシャーをかけて、仙台が前にボールを出せないような状況が続いていました。あれは監督の狙いどおりですか？

「仙台さんがどういうかたちになればストロングポイントを出すのかということは我々は分析して入っていたので、どういうかたちでそれを出させないかというのは、選手は頭の中に入れながらプレーしてくれたと思います。
それともうひとつは、我々はチャレンジャーであることは間違いないし、去年の立ち位置からすると、去年の実績と今年の立ち位置からすれば我々はチャレンジャーです。そういう意味では、積極的にやって、課題が出たものをしっかり受け止めようということでゲームに入ることができたので、選手は意思疎通を持ってゲームに入れたと思います」

Q: 大卒と金子選手と河本選手が、けが人が続出する中で起用されました。彼らのパフォーマンスを監督はどう見ていますか？

「ルーキーという見方をすればよくやったと言えると思いますが、僕はもう、22歳といえばそう言う味方はしたくないと思います。もう戦力としてこのチームの高いレベルの競争の一員としてやってほしいと思っているので、今日やれたことで満足せずに、さらに高みを目指さないと、けが人が復帰したときには指定席はありませんし、彼らが頑張ることでけが人が復帰したときの高いレベルの競争こそが、このチームが前に進める絶対の条件だと思うので、さらなる高みを目指してほしいと思います」

Q: 監督にとって3年ぶりのJ1ということで、普段から「心が反映する」とおっしゃっていますが、監督にとってこの一年はどういう思いを持っていきますか？

「とにかく我々は成長していく集団でないとJ1では戦えないと思っているので、今日に準備をしたことで我々が何故に我々らしいサッカーができたのか、でもそれで点に至らなかったのは何故なのか、何故にやられたのか、そういう課題が何なのかということを突き詰めて、また自分たちがレベルアップして次の第2節に向かうサイクルがスタートしたということだと思います。
それは去年のJ2でも今年のJ1でもその歩みは変わりません。去年と違うのは、我々はチャレンジャーということです。それは絶対に姿勢として失ってはいけないと思いますし、僕もJ1でチャレンジャーとしてどのチームにも挑むのはある意味初めての経験なので、そこは楽しみたいと思います」

Q: 次の試合に向けて課題を見つけるとするとどういうところでしょうか？

「あそこまでえぐっておきながら点を取れなかったということには必ず理由があるので、そこは精度、我々が一週間のタームで解決しうる精度と、解決しうるチーム戦術というものは確認して入りたいと思いますけれど、まずは来週の頭から三日間は、我々自身のレベルアップのためにまた練習をして、ラスト二日でセレッソさんの対策をする、充実した五日間にすると。そういう一週間にしたいと思います」

Q: 金子選手と河本選手について。戦術的に彼らを先発起用したり途中出場させたりした意図は？

「彼らがルーキーだからということではなくて、高いレベルの競争の中で、最後のチョイスというのは組み合わせであったり、どの選手の特長を生かすためにどの選手と組み合わせるか、ということは、それはひょっとしたら横の選手かもしれないし縦の選手かもしれません。あるいは我々らしいサッカーをするために、どういう特徴を顕在化させたらいいのかを考えながらやっているので、そこは年齢とかルーキーとか39歳とかそういうことは関係なく、我々らしさとそれを出すための組み合わせを常に頭を悩ませながらやっていきたいと思います」

以上