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【ニューカマー・レコメンド】小粒でも効き目は間違いなし、守備のいぶし銀:宮本卓也(山形→福岡)(13.02.18)

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2013シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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宮本卓也の能力を語るうえで外せない試合がある。山形が初めてJ1を戦っていた09年の第13節、前半にセンターバックが負傷。控えにセンターバック本職の選手が入っていなかったこともあり、右サイドバックでプレーしていた身長165cmの宮本が後半開始からバックライン中央にスライドすることになった。相手は先発に180cm以上の選手を7人擁する京都。高さではミスマッチを避けられなかったが、セットプレーではシジクレイ(現G大阪コーチ)のマークに付き、前年までチームメートだった豊田陽平(鳥栖)とのマッチアップでは吹き飛ばされるシーンもあったがまったくのフリーでやらせる場面はなかった。試合はスコアレスドロー。この起用について、宮本本人は「もういいです」と苦笑いしたが、小林伸二監督(当時)は試合後、「人に強い選手なので、それなりに対応してくれるのではないかなというところでいけば、やってくれたなと思います」と合格点をつけた。

クラブ初のJ1昇格と2度の残留は、山形がもっとも輝いた時代。08年にC大阪から移籍し主力としてプレーし続けた宮本が、その欠かせない構成員だったことは間違いない。J1では実力的に劣勢を強いられる試合ばかりだったが、11人全員に守備意識と粘り強さが求められる山形のなかでも、いぶし銀の輝きを放っていた。

守備の1対1では、そのままでも低い腰をしっかりと下ろし、足の短さもここでは相手のフェイントに素早く軌道修正して食らいつくための有効な武器となる。一度射程に入れれば、J1のどんなドリブラーでも容易に切れ込んだり、クロスを上げることはできない。その守備力こそが最大の特長だが、攻撃参加時には伝家の宝刀も抜く。アタッキングサードでは、相手の守備をスルスルとすり抜けるドリブルがあり、相手が無理に奪いに来たところでファウルをもらう。ちなみに、プロ唯一の得点は一昨年、やはりそうしたパターンから挙げたG大阪戦だった。

お世辞にも二枚目とは言えないマスクには、チリチリの天然パーマと濃いヒゲ。ふだんから喜怒哀楽の差が小さく、醸し出されるのはのほほんとした雰囲気。そのままチームマスコットにしてもいいような風貌は、イジられキャラにならないほうがおかしいほどだ。長谷川悠(現大宮)や萬代宏樹はブログの最後のオチとして宮本の写真を使用。練習中も年下選手から「ナイス、ミーモ!」と本人とは関係ないところで掛け声がかかり、言われた本人は反論もせずにニヤニヤと笑っている。真っ先に目立つタイプでないが、いないとなぜか寂しくなる。福岡でも、選手やサポーターからたっぷりイジられますように。

以上

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2013年2月23日(土)13:35キックオフ/国立
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2013.02.15 Reported by 佐藤円
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