充実のラインナップが揃ったのは磐田。キャンプでは神戸より加入した伊野波雅彦、京都より加入したチョン ウヨンがそれぞれ期待通りのパフォーマンスを見せた。
新布陣3−5−2の3バックに入ることが予想されるのは伊野波。キャンプから持ち前のフィジカルとハードマークを披露。周囲とも積極的にコミュニケーションを取り、早い段階でチームに溶け込んでいる。鹿児島キャンプで行った練習試合でも主力組でプレー。「充実したキャンプ生活だった」と振り返る通り、調整は順調。実戦を通じてさらなるフィットを目指す。
キャンプで「ボールを受ける前のポジショニングがいい」と森下仁志監督をうならせたのはチョン ウヨン。伊野波同様、鹿児島キャンプの練習試合では主力組でプレー。新布陣3−5−2のアンカー役の座を射止めることになりそうだ。京都のスタイルの違いにまだ慣れない部分もあるが、卒のない動きでビルドアップに貢献している。
「いい場面を増やせるようになってきた」と鹿児島キャンプを総括したのは就任2年目の森下監督。昨季プレシーズンマッチを含めて3度負けた宿敵・清水を打破し、勢いに乗ることができるか。
対する清水にも期待の新戦力が複数いる。やはり注目は5年ぶりにJリーグに復帰したバレー。かつて大宮、甲府、G大阪でプレーし、03年よりJ1、J2で6年連続2桁得点とゴールを量産。その後、UAE、カタールを渡り歩き、今季より再び日本の舞台に立つ。この試合も先発が濃厚。31歳のブラジル人ストライカーが日本で“再ブレイク”を狙う。
若い力にも注目が集まる。筑波大から加入したFW瀬沼優司、中央大から加入した司令塔・六平光成の両ルーキーも楽しみな人材。湘南より復帰したボランチ・イ ミンスも成長著しい若手選手の一人だ。
今季より伝統のエースナンバー『10』を背負う河井陽介にも注目が集まるところだが、昨季のリーグ最終節の大宮戦で負傷し、左足第5中足骨骨折(全治2カ月の見込み)の重傷。この試合の出場は微妙だが、その分フレッシュな戦力のアピールに期待したい。就任3年目となるアフシン ゴトビ監督の下、ライバルチームとの一戦を制し、開幕へ向けて弾みをつけることができるか。
以上
2013.02.15 Reported by 南間健治
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