来る12月22日(土)に準決勝が開催される「2012Jユースカップ」。
今まで多くの有望な選手達を輩出してきた今大会。20回目を迎える大会ということで、Jユースカップを愛するJ'sGOALライターに"思い出のJユースカップ決勝"を振勝ってもらった。12月24日(月)に行われる2012年大会決勝はどのような試合が待っているのだろうか。
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大島和人が選ぶ思い出のJユース決勝
[1997年大会:清水ユース×広島ユース]
初めて自分が生で見たJユースカップは、1997年の第5回大会だ。Jユースカップは全日本高校選手権大会のように騒がれる大会ではないが、15年前は今よりさらに地味で、サポーター・ファンが応援するようなことも稀だった。しかしあの大会で得た出会いが、サッカーを取材する上で、今の自分の大切な出発点になっている。
まず1回戦について語らせてほしい。1997年12月22日。横浜マリノス、ヴェルディ川崎というJユースの先駆者同士が初戦で激突した。大学生だった筆者はよみうりランドに足を運んで、ピッチサイドから試合を眺めていた。恐ろしく寒い日だった。
横浜Mが勝ったのだけど、内容はよく覚えていない。ただ選手の名前、個性をよく覚えている。ヴェルディ川崎は4バックが右から柳沢将之(元横浜FC)、戸川健太(鳥取)、平本一樹(町田)、相馬崇人(神戸)という並び。中盤、前線にも飯尾和也(松本)、飯尾一慶(東京V)といった顔ぶれがいた。“CBなのにドリブラー”というパワフルな1年生にインパクトを感じたけれど、それが平本選手だ。今季はFWとして町田のエース的存在で、私もJ’s GOALの担当として取材をさせてもらった。J2通算1万ゴール目を決めた“メモリアル男”でもある。戸川、飯尾和、飯尾一も、対戦相手の主力選手として取材をさせてもらった。
横浜Mは中居時夫、石川直宏(F東京)という1年生が気になっていた。全日本選抜中学生サッカー大会を取り上げたサッカー誌の記事に、彼らの話が出ていたからだ。中居は高1ながら主力で、その後イタリア、ドイツの下部リーグでキャリアを積み、今も現役だ。石川は163cm・50kgという今とは比較にならない貧弱な体だった。ハーフタイムにリフティングをしていた控え選手は高2、高3と背が伸びて足も速くなり、一流選手に成長した。ちなみに石川をベンチに押しやっていた攻撃的MFが星大輔選手。彼はJリーグ6クラブを渡り歩いて2010年に故郷・町田へ戻った。昨季末で引退し、現在は町田のスタッフを務めていて、私も取材現場でお世話になっている。あの1試合に、多くの才能が集っていた。自分にとって、今につながる大切な出会いの場だった。
その横浜Mを日本平の準々決勝で破り、決勝へ進んだのがサンフレッチェ広島ユースだ。森崎和幸、浩司の兄弟や駒野友一は1年生ながら既に目立つ存在だった。そして広島を決勝で3-0と一蹴したのが清水エスパルスユースである。GKは高3の野澤洋輔だったが、主力はジュニアユース一期生の高2組。特に市川大祐は突破、クロスと次元の違うプレーを披露していた。彼はそこから猛スピードで台頭し、決勝の3か月後にはJリーグ、日本代表でプレーしている。17歳322日は国際Aマッチの史上最年少出場記録だ。この年の清水ユースは野澤、市川の他にも決勝で2得点を挙げた平松康平、太田圭輔、池田昇平といった、後のJリーガーが顔を並べていた。
市川とDFラインを組んでいた谷川烈選手は、清水や水戸を経て、大学に通いながら当時は地域リーグの町田でも3年間プレーした。現在はビジネスの世界で活躍されていて、今年7月にはセカンドキャリア講習会を取材させていただいた。更にいうと当時の清水はオズワルド・アルディレス氏がトップの監督。唐井直氏がGMを務めていた。この2人が今年は町田の監督、GMをお勤めで、重要な取材相手だった。
良質な思い出は、ワインのようなものだと思う。時間が経つほど熟成し、味わいを増していく。15年前のJユース選手権は、自分の良質な思い出として今も“熟成”を重ねている。皆さんもこの大会で、そういう素敵な“ワイン”と出会ってほしい。
以上
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※Jユースカップは全試合入場無料です!
■1997年Jユースカップ決勝のダイジェスト動画はこちら!!
■2012Jユースカップ特設ページ
★2012Jユースカップ決勝】12月24日(月・祝)13:00〜@大阪長居スタジアム
★決勝は12:50〜スカパー!で放送!!放送チャンネル:[BS241 BSスカパー!/Ch.585 スカチャン5/Ch.185]
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