●曹貴裁監督（湘南）：

「今日は神奈川ダービーでしたけれども、負けた後も声援を送ってくれたサポーターは素晴らしいと思いました。ゲームの内容としては、サッカーの世界ではよくあることですが、前半のあの時間で決められずに、選手が『多分やれるだろう』という空気で入って、あのやられた20〜30分の時間帯あたりで前と後ろが離れてしまい、相手にカウンターのチャンスを与えてしまったことが敗因だと思います。
ただ、我々はまだ成長の過程だと思っています。今日みたいな試合は皆さんから見たら『もっとできないのか』と思われると思いますが、選手が前向きに点を取りにいった、ボールを奪いにいった姿勢は評価したいし、私はホームで勝った時の感じよりも、球際だったり、アグレッシブさは今日のほうが出ていたと感じています。
先ほど選手には『9試合負けなしで来ていたけど、これまでも1つの負けから学んでエネルギーにしてきた』と話しました。今日初めて出た選手が頑張ってくれて、チームの層が厚くなったと思いますし、湘南スタイルを磨いて次につなげたいと思っています」

Q：キリノ選手が初スタメンでしたが評価は？

「良さは随所にでていたと思います。（前所属の）札幌とは温度差があるので慣れないところもあったと思いますが、今日は競り合いとか斜めに出るところとか、理解してやってくれたと思います。（キリノ選手は）これまでうちにいる選手とは違うタイプ。これで、点につながれば自信につながると思います」

Q：時間が経過するにつれてゴールに迫る機会が減った印象がありましたが？

「ボールを縦に入れながらワイドに行った時、消極的で最後のアクションが足りなかった。ただ、それが出来たら全部勝てるんだと思うんですが、やりきれないところが実力だと思います。横浜FCとは8節以来の対戦ですが、今日はメンバーを5人変えてきました。そういう予想は少しはありましたが、ビックリしました。その中で、うちの早い攻撃を押さえようとゲームプランだったと思いますし、それをこじ開けられなかった自分の未熟さを感じています」

Q：後半は前半ほど圧倒できず、足が止まった印象があったのですが？

「僕も含めてまだ経験が足らない部分があると思います。僕も前がかりになっている選手と、後ろの距離が離れているのを言っていたんですが、修正できなかったのは僕の選手に伝える力が足りなかった。（後半の失点の）あの時間はボールの失い方も悪かったし、前半できたことが意識の問題なのか、点を取れるという空気で不必要に（前に）出たりしている。セットプレーでやられてという今日みたいな負け方は初めての形なのでそこは選手に落として修正していきたい」

Q：出場停止の選手も2人いましたがその影響は？

「もちろん、阿部も高山も必要な選手だが彼ら中心のチーム作りをしているわけではないし、松本にしても三原にしても鎌田にしても、僕が規制しすぎたかなという反省もありますが、アグレッシブにやってくれたと思いますし、チームにとっては力になると思っています。（出場停止の選手がいて）痛かったか痛くなかったかは想像にお任せします」

Q：具体的にどういうイメージをもってこれから試合に臨むのか？

「得点を取る決定機を増やさないと先はないと思っています。チャンスではリスクを負って縦に行かなきゃいけないと言い続けていますが、今日は縦に入れた選手に対してボールを預けられる場所に人がいなかった。焦って20％の可能性でも出て行ってしまっていた。
怒るつもりはないですけど、取られそうなのか、行けるのか、その％をどう感じるかということだと思います。偉そうなことを言いますけど、その個人の判断を磨くことが、J2のレベルとか選手のレベルを上げると思っているので、システムとかやり方はあると思いますが、ボール保持者がどうだから、縦に入れたいけど横に振って…ということは突き詰めないといけないと思います。（選手に）攻め切れると感じさせてしまったという部分は反省しています」

以上