●大木武監督（京都）：

「総括の前に、雨の中を応援に来て下くださったサポーターの皆さんが喜んで帰っていただけるというのが、一番の、我々の使命だと思っています。それを果たせたというのは本当に良かったと思います。
ゲームの内容は、前節で８試合ぶりに勝点３を取れたんですけど、その時に言ったのは、今７試合勝ててない、その中で何をしなくてはならないかといったら、我慢をしなくてはならない時期かもしれない。自分たちがイケイケで行ける様な状態じゃないかもしれない。その中でどれだけ我慢できるのか。我慢できれば必ずチャンスは来るという話をして、この間も１−０というゲームで勝点３を取ることが出来ました。今節も同じ様なスタートだったと思います。ただ、上手く１点取ってですね、そのまま続けていけるという状況もあったと思います。ただ、これだけははっきりと言わなくてはいけないのは、セットプレーですね。（練習を）グラウンドに観に来ているプレスの方はよく知ってていると思いますが、セットプレーにかなり時間を割いてトレーニングしている。その中で、特にいつも言うのはニアは危ないよと、ニアが一番やられるんだよという話をしております。ですから、そういうところに神経を集中させていく、それでもやられる。もちろん、その選手を使う、そのトレーニングをさせているのは私です。考えなきゃいけませんけど、やっぱり選手も反省しなくてはいけない。今日は勝ったから厳しいことを言いますけど、なぜ同じことを何回もやられるのか。言っても同じことをやられるのか。もちろん、４２試合もあればそういう状況というのは何回か来る訳ですね。その中の一つだけかもしれない。でも、そういうところの甘さがもしかしたらウチにはあるんじゃないかと、そういう気がしました。同じ事を何回もやられて、同じ事を何回もやられて、それでもやられる。そこはもう直してほしい。もちろん、私も直すために努力します。
愛媛は非常に良かったと思います。どっちが勝ってもおかしくなかったと思います。前節と同じ様にコンパクトにして、プレーしてきました。その中でウチがやらなきゃならないことが、前半はしかたがないにしても、後半修正するところで、もう少しやらなければならないところが出来なかった。そこは、反省点です。ただ、本当に、我慢していれば、やり続ければこういう状況は生まれるのだということも、選手も多少なりとも分かっているところもあると思います。せっかく２つ勝ちましたので、ぜひ、この２つ無駄にしないためにも次のゲーム、全力で戦って、まずいいゲームをすること。それから、その先に勝点３を捕まえること。そこに持っていきたいと思います」

Ｑ：やらなければいけないことが出来なかったとありましたが、明かせる範囲で具体的にお願いします
「次のゲームもありますので。大体こういうゲームになりますので、そこは少し、差し控えさせていただきます」

Ｑ：前半の得点シーンの直前の膠着状態で、工藤選手が飛び出したりと、選手が色々とトライしている様に見えましたが、監督の感想は
「そこまで、あの場面でどうという感想は持っていません、正直。ただ、逆に、我慢のゲームだということを選手に伝えました。その我慢がですね、ちょっと大胆さを隠してしまっているというか、おびえている訳ではないが、ちょっと思い切りの良さを出せないでいる様な感じを受けます。どちらかといえばそちらの感想のほうが強いです」

Ｑ：交代で、久保選手、デビューとなった原川選手の起用意図を
「宮吉は、正直、スタートからあまり乗れていない感じがしましたね。特に、後半もやろうとしたことなんですけどもう少し足りなかった。どちらかと言えば引っ張った、あれで引っ張った状態です。何回か裏に抜ける感じがあり、オフサイドもあったんですけど、もしかしたら行くぞと感じたりもしました。でもやっぱりちょっと難しいだろうなということで、１−１にされましたので、点を取るというところで久保裕也を入れました。ウヨンに関しては見ての通り１つ前のポジションになったんですけど、なかなか効果的なプレーにならなかった様に感じます。だからそこは原川に、やっぱり１−１でしたので点を取りに行ってほしい、原川はミドルシュートもありますし、ＦＫも打てます。その辺りの、彼のフレッシュさを買って使いました」

Ｑ：常々、勝点３を獲得することの難しさを口にされていますが、今回勝点３を獲得した。こういう形の勝点３の価値も同じと思うか
「もちろんそうですよ。もっと言えばもっと価値があるかも知れない。やはり苦しんで取った勝点３だと思います。本筋ではないかもしれませんが、あの１点がなければ勝点１だったと言うけど、もしかしたら、決められていたかもしれないですよ。サッカーというのはそういうもんです。勝点１じゃない。あれを取れなければ、もしかしたら、ひっくり返されていたかも知れない。そういう可能性が充分にあったゲームですよ」

以上