●松田浩監督（栃木）：

「富山は非常に難敵だと捉えていた。どのようにゲームが進むのか読みにくい対戦相手。そのために非常に難しい試合になると思っていた。相手のシステムなどに対しての試合の進め方については、ほぼ準備した通りに進められたが、点が入らないことにはサッカーは勝負が決まらない。そういう意味で難しくなった。前半で点が決まらなかったのは、最後のところの精度が足りなかったから。その中で先制するかたちで点が取れた。最後に失点したのは余計かなと思うが、２点を取っていたことが勝点３に繋がった。１−０の時に相手の怒涛の攻撃を受けても、あそこでシャットアウトできた守備は評価できると思う。１−１になったら試合が分からなくなっていた。あそこの守備はうちらしさも出たし、あれがあったことで勝てたのではないのかなという気もする」

Q：ハーフタイムの指示で「後半立ち上がりの15分」への言及があり、得点も生まれたが。
「前半で富山を疲れさせることはできたとは思っていた。しかしハーフタイムでリフレッシュする。そうすると元気さが売り物のチームでもあるので気を付けなければいけないと考えた。そこで点を与えてしまうと相手の頑張りもどんどん続いて苦しくなる。前半はボールを支配できたといっても気を抜けないと思った」

Q：４試合無失点が続いていた。失点して選手が慌てたりはしなかったか。
「わたし自身は０−０よりも２−１のほうが良いわけで、３−２でも、４−３でも、５−４でもいいから今日は勝ちたいと思っていた。わたしは２点目を取っていて良かったなと思った。選手がどうだったかは聞いてみないと分からない」

Q：富山対策の指示はどのようなものだったのか。
「あまり見ないシステムを採用しているので、計算しにくいところがある。しかし、どんなシステムにも長所と短所があるはずなので、僕らは短所を突いていくことが必要。トレーニングで準備してきた。（富山の布陣は）［３-６-１］の「６」がいろんなかたちになる。　前半はボールを回すことはできたが、５バックのように守られるとなかなか得点はできないと感じていた。そこで焦れることなく、相手を疲れさせるだけでもよいと思って我慢強くプレーするようには伝えていた」

Q：クラブ初の５連勝を飾った感想は。
「自分としてはほとんど意味がないことだと思っている。記録をつくったことに係わっているのは誇らしいことではある。しかし、５連勝を狙っていたわけではなく、１試合１試合、目の前にある試合を勝とうとした結果が５連勝になった。それ以上でもそれ以下でもない」

Q：2トップにボールがよく収まっていた。追加登録後、初出場・初先発だった佐々木選手のプレーぶりをどう見たか。
「ボールを収めるところに関してはうちの選手の中でも非凡なものを出してくれた。鹿島でも90分間コンスタントに出場していたわけではないので、ゲーム体力やゲーム勘はさらに養わなければいけない。富山の素早い寄せに対して不用心だったりしてボールを奪われることもあった。出場し続けることで養っていってほしい」

Q：後半も30分を過ぎると前半戦のようにバタバタすることもなく守り切ったように見えたが。
「２点取ったことでバタバタはしなかったのだと思う。しかし、点は取られてしまったわけで、緩いなぁという印象。防ぎようのないゴールならしょうがないが、いかようにも防げたのではないかと感じる。最後は相手をフリーにさせすぎた。なんでそのような状況になったかは問題。課題だと思う」

以上