第9節・北九州戦で宮阪政樹選手の見事なフリーキックが決まったあと、チームのよろこびようは雰囲気のよさを示していた。みんなが笑顔で、ゴールを心からよろこんでいた。その様子は、J's GOALにも掲載されている。
ゴールを決めた宮阪選手が真っ先に向かったのは、ベンチの奥野僚右監督の元。奥野監督は最初に宮阪選手を、そしてベンチに駆け寄ってくる選手を次々にハグで迎え入れたが、後日、宮阪選手がなぜ監督の元へ来たのかを奥野監督に聞いてみた。すると、「どうしたんだろうね。彼のなかで何が起こったのか、聞いてあげてください」。迎え入れたことについては、「それは拒絶する必要はないしね(笑)。よろこびはみんなで表現できたほうがいいですから」とサラリ。
奥野監督もおっしゃるので、宮阪選手にも振り返ってもらうと、「みんな後ろから追ってきていたのかわかりました。みんなでつないで、(秋葉)勝さんがすごくいいところでファウルを取ってくれて、全員で取った点だと思うのでみんなでよろこびたかったんです」。奥野監督にはやや気の毒な(?)結果となったが、ルーキーの粋な計らいで、ベンチ入りした選手・スタッフ全員でよろこびを分かち合うことができた。
秋葉選手が萬代宏樹選手とのワンツーでファウルを受け、宮阪選手のフリーキックの場面をつくれたのは、常に高い位置でプレーしていたからでもある。秋葉選手は、その要因をこう語っている。「センターバックがくさびの部分を全部潰してくれていたので、それが勝った要因だと思います。そこでガツンと行ってくれてマイボールになることが多かったので、守備をすることが少なくてラクでした」
くさびを潰したセンターバックの一人、西河翔吾は「コンパクトにやるという部分ではだんだんよくなっている」と手ごたえを話し、多くの決定機を決めきれないなか、無失点で守りきれた理由についても、「自分たちが焦れていくのが一番もったいなかったし、そこはみんなわかってたと思う。焦れずに、声を掛け合うことができました」
好調に勝点を伸ばす山形には試合ごとにヒーローが生まれているが、ヒーローは1人だけではない。ヒーローを支える陰のヒーローがいて、その陰のヒーローもまた誰かによって支えられている。すべての人がヒーローであり、だからこそ、よろこぶときはみんなでよろこび合いたいのだ。
「チームがいい雰囲気っていうのも、一人一人がその雰囲気を作り出しているわけですから、それはグループ全体の話ですね。スタッフもそうだし、みんなのお陰です。誰か一人がよくてもいいわけじゃないですから」(奥野監督)。それぞれが役割を全うしながら、山形の「よろこび指数」はさらに上がっていきそうだ。
以上
2012.04.26 Reported by 佐藤円
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