リーグ戦の第6節と7節に挟まれる形で開催されるヤマザキナビスコカップの第3節。前節を終えて1勝1敗の札幌が、2勝の鹿島を札幌ドームに迎えて対戦する。
ホームの札幌は直近のリーグ戦を名古屋と対戦し、1−3のスコアで敗戦。開始15分までに2失点を喫してしまい、後半にはいくつかのチャンスを作り古田寛幸が得点を挙げたものの、内容的にはほぼ完敗と言っていい。そしてその敗戦でチームは5連敗となり、同日にG大阪が勝利したことで順位も最下位となってしまった。ヤマザキナビスコカップでは1勝をしているものの、リーグ戦はここまで未勝利。「内容のことをああだこうだ言う前に、まずは結果を出さなければいけない」と前田俊介が言うように、とにかく勝利という結果が欲しい状況にある。
名古屋戦の前節の柏戦でも完敗をしてしまっていただけに、チームとしては流れを悪く捉えてしまっているのかもしれない。だが、相手はAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)にも出場する難敵である。敗戦を妥当と言ってはいけないが、もともと難しい相手であったということを忘れてはならない。
名古屋戦に関して言えば光明もあった。怪我から復帰した古田が今シーズン初めて先発出場を果たし、得点を記録。攻撃面だけでなく守備時にもチームコンセプトを的確に遂行しており、この選手の復帰が今後のチームに大きな影響を与えそうな気配もある。得点時以外にもポストに当たる惜しいシュートを放つなど、チームの復調のきっかけを作り得る存在と言っていいだろう。
一方、アウェイの鹿島の直近試合は敵地でF東京と戦って2−1で勝利。今シーズンのリーグ戦初勝利ということだけでなく、先制しながらも終盤に同点とされ、またも勝利がおあずけかと思われた後半アディショナルタイムに決勝点を奪うという劇的な展開だっただけに、チームの喜びも大きかったようだ。決勝点を挙げた遠藤康の「自信になる」という言葉がすべてを物語っている。最下位からも脱出した。
監督交代があったチームにばかり目が行きがちではあるが、鹿島も苦しんでいた。チームのOBであるジョルジ―ニョ監督が新たに就任し、経験豊富なストライカーであるジュニーニョを獲得しながらも結果が得られない。札幌と同様にヤマザキナビスコカップでは勝利を得たものの、リーグ戦では不本意な戦いが開幕から続いていた。それだけに、前述したような劇的な流れから今シーズンのリーグ戦初勝利を得た意味は大きいだろう。言うまでもなく、もともと地力のあるチームである。一度歯車が噛み合えば、得られる自信というのは他チームの比ではない。その自信を着実に成績へとつなげていきたいところだ。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、ポイントとなりそうなのは鹿島のカウンターか。
F東京戦での鹿島は、パスをつないでくる相手のコンビネーションにズレが出たところをスピードのあるカウンターで強襲し、2得点を奪った。個人でボールを運ぶことのできる選手が多く、少ない人数でもフィニッシュへと持ち込む力を持っている。一般的に考えれば、ホームでもあり、何としても勝って流れを変えたい札幌は積極的に攻めに出ることが予想されるため、そうなると鹿島のカウンターが威力を持つ可能性もある。
札幌が攻めきるのか、それとも鹿島がカウンターで仕留めるのか。もしくはカウンターを札幌がうまく封じるのか。目の離せない攻防が演じられることになりそうだ。
以上
2012.04.17 Reported by 斉藤宏則
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