●奥野僚右監督（山形）：

「ホームゲームということで、また今日、勝点3の上積みをめざしたわけですけれども、結果として勝点1の上積みに留まりました。率直な感想としては、自分たちが置かれた環境のなか、今日のコンディションで言いますと、風が強いときの対応に少し自分たちの慣れとつたなさがあるのではないかなと。相手も同じ条件で戦ったわけですけれども、強い風の処理というのを、もうちょっと経験を活かしたなかでやっていかなきゃいけないなというふうな感じがしました。それと同時に、機動力の部分ですけど、落ち着いたゲームをしなきゃいけないというのが、風との部分と重なってきますけども、自分たちのボールの保持の時間も長くしていく必要があるんじゃないかなと。そういうところで、ピッチコンディションと天候のコンディションによるミスの多さっていうのは、自分たちがうまくゲームを運べなかった原因ではないかと思いました。そして後半に入っても膠着したなかでやってきたわけですけども、最後のところで交代した選手たちがいい刺激をチームに与えてくれて、残り時間が少ないなかで、最後まで積極的にゴールをめざせたんじゃないか。そういうふうに思います」

Q：風の対応という話がありましたが、前節・岡山戦でも同じ課題が挙げられていました。山形の選手たちのどういったところが対応での課題なのでしょうか？
「風下、風上それぞれの戦い方があるんですけれども、風下の場合は、いかに相手陣内でボールを保持するかというところに尽きてくると思いますね。当然、風が強いということは浮き球の精度が落ちてくるわけですから、できる限り低いボールでていねいにつないでいかなきゃいけない。追い風だったら追い風で相手のラインを押し下げる作業と同時に、自分たちがこぼれを拾いにいく。サッカーの基本的な部分ですけれども、それをチームとして統一していければ、よくなるんじゃないかなと思っています」

Q：今日は今季初の無失点試合ということですが、その点についてはどう思われますか？
「常々、話をさせていただいてますけれども、結局、自分たちはいつもゼロ失点でゲームを終えることをめざしています。そして、得点をすることによって自分たちが最終的なスコアで上回って勝点を取っていく。そういうふうに思ってるわけですけれども、今日も体を張った最終ラインでのプレー、それは献身的な部分を全員がきっちりとやってくれたお陰じゃないかなと思っています。ですから、今日いい部分であるこのゼロ失点というものは、ずーっと継続してやっていけるように、選手たちには促していきたいと思うと同時に、そこから今度は、得点を積み重ねていくことを積み上げていきたいなと思います」

Q：得点では今日は0点に終わりましたが、今日はどういうところに問題点や課題が見えて、どう改善していこうと思っていますか？
「そういった部分を考えますと、公式戦を5試合戦ってくるなかで、相手ももちろん自分たちのやり方を研究してきますし、山形が持っている強い部分を消す作業というか、長所を出させない作業をしてくる。そのなかで、自分たちがそれを上回る先手を取れるかどうか。また違ったバリエーションであったり、展開力であったり、柔軟性を出せるかどうかというところが、これからの課題になっていくんじゃないかなと。ですから、またこれからチームが一歩前進するための作業を増やそうと思ってますし、選手たち自身もこれからまた一皮むけたものを次の試合から表現できると思います」

Q：今日は攻撃の持ち味を消されてしまったということですか？
「消される部分と、精度を欠いた部分ですね。見ていただいててもわかったと思いますけれども、ミスというと表現はよくないんですけれども、味方につながらなかったパスが少し多かったのではないかなと。そういうところを、どういう持ち方で、どういう展開で、どういうコンビネーションでいくとスムーズになるのかというのを、もっと足し算していきたいなと。今の形にいろんな足し算をしていって、いろんな変化をつけていって、出てきたボールへの対応がうまくいかなかったらこうしてみよう、こうやってみてうまくいったら、そこを崩していこう。そういうものを少しずつ、少しずつ足していきたいなと思っています」

Q：勝点3がお預けになったということですが、最後まで集中を保って勝点1が取れた、ゼロとは違うという見方もできますか？
「もちろん、そうですね。でもホームゲームですから、やはりサポーターのみなさんとともに喜びを分かち合いたい。ぜひ勝点3を取って喜びたかったですけれども、それ以上に、コーナーキックの数でもシュートの数でも相手が上回っているというところは修正していきたいなと思います」

以上