本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第6節 栃木 vs 千葉】プレビュー:棗と菊岡のホットラインでホーム未勝利&無得点から“卒業”したい栃木。千葉はアウェイコンプレックス克服に挑む。(12.04.01)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
前節の愛媛戦では勝ち切れずに勝点3を取り逃したが、今季初の過密日程を1勝2分と無敗で乗り切れたことは小さくない。なにしろ今の栃木は怪我人が一人復帰すれば、別の選手が故障者リストに入る状況が続いているからだ。まだ一度もベストメンバーを組めていない苦しい台所事情だけに、「もちろん満足はできないが、現状を考えれば我慢強く戦う必要があるので、負けずに戦えているのは悪くない」と、松田浩監督は現状を捉えている。状況は極めて厳しく、茨の道は続く。だが、視点を変えれば、今を上手く乗り切れればチーム力は高まり、主力が復帰した時には厚みが生まれる。勝点が取れていることをポジティブに考え、暦も変わる今節の千葉戦から反撃ムードを作り上げたい。

初勝利を挙げた徳島戦から締まった試合が継続できているのは、やはり持ち味の守備が安定してきたからに他ならない。連敗した開幕の頃に比べれば安易なミスは激減し、高い意識を持って全員で守れている。だからこそ、木山新体制の千葉を迎え撃つ一戦でも、ここ数試合同様に「自分達らしさが出せるかが鍵になる」(松田監督)はずだ。

千葉の映像を何試合か見た松田監督は、「(他のチームの)藤田への対応が拙い。自由にさせている」と話す。千葉は1トップの藤田祥史にボールが収まると、それを合図に2列目が、特に深井正樹が飛び出してフィニッシュに繋げる形を持っている。藤田に時間と自由を与えれば千葉は勢い付く。逆に起点を潰せれば、当然だが脅威は半減する。
「試合の入りで相手に嫌な印象を与えることが大切。多少、ガツンと行く必要がある。そうすれば、あそこには入れ難い、と思うはず」
そう話すのは、キーマン封じに定評のある大和田真史。ハードマークが身上の大和田が藤田から主導権を奪えれば勝率は格段に高まる。水戸時代ともに戦った木山隆之監督に「負けたくない」と、闘志を燃やす大和田には気持ちのこもった1対1と、こまかなラインコントロールでDFラインを牽引する活躍が期待される。

ホーム“グリスタ”では今季まだ得点が生まれていないが、毎試合チャンスは作れている。深刻に考える必要はないし、徐々に出場時間を増やし試運転を終えた菊岡拓朗が先発に名を連ねる可能性が高いのは好材料だ。これまでは空中戦に長ける棗佑喜への依存度が高く、攻撃は縦へ急ぎがちだったが、菊岡が入ることでタメが作れ、緩急がつく。「あれは自分の仕事。きつくはない」。前線で体を張ることに対して棗は献身的な姿勢を崩さない。しかし、「棗の負担を減らさないといけない」とは菊岡。長身だがスピードも兼備した棗に良い形でボールを供給できるように、潰れ役で終わらせないためにも菊岡はサポートを惜しまないつもりでいる。今季ホーム初勝利をエース候補の棗のプロ初ゴールで飾れたら、それを菊岡がお膳立てしたら、栃木は一気に加速するはずだ。理想的すぎるシナリオかもしれないが、全く現実味がないわけではないだけに期待感は高まる。

徳島にミスがあったにしても、前節3‐0で快勝した千葉。試合後、木山監督は栃木、水戸と続く北関東アウェイ2連戦を「ひとつのヤマ」と位置付けた。昨季からホームでは無類の強さを誇るが、その一方でアウェイコンプレックスは払しょくできずに、今季も未勝利と苦戦続き。悲願の昇格を果たすには連勝が不可欠。そのためにはアウェイの勝率も上げなければいけない。早い段階で苦手意識を取り払いたい。そんな思いから木山監督は敢えてアウェイを意識させ、選手にプレッシャーをかけたはずだ。ボールを握るサッカーは時間の経過と共に染み渡りつつあり、サイド攻撃の質も高まった。ポイントゲッター深井は好調を維持し、新戦力の兵働昭弘はゴールに近い位置で危険な匂いを放ち始め、古巣復帰の山口智はDFラインにゆとりをもたらした。各ポジションに核となる選手を揃え、「J1昇格を占う意味でも重要な試合」(深井)に挑む。

相手の分析もした。対策も練った。あとは自分達次第だ。
「受けて立つ気もないし、守る気もない。点を取りたい、という気持ちの方が強い。良い準備はできている。最後は監督も言うように、魂を入れる作業だけ。そこで負けると、どんな相手にも勝点を持って行かれる。ひとり一人が負けない気持ちをグラウンドで出せれば、必ず良い結果が出る」(大和田)
ピッチに立つ選手が、背中を押すサポーターが、皆が同じ方向を向ければ、ホーム未勝利の壁も、無得点の壁も、必ず打ち破れるはずだ。

以上


2012.03.31 Reported by 大塚秀毅
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/28(日) 00:00 ハイライト:YS横浜vs八戸【明治安田J3 第23節】