●ランコポポヴィッチ監督(F東京):
「コンバンハ。今日の結果に関しては、これ以上ない結果でした。ただ、自分が理解できないのは、なぜ、後半のプレーを最初から出来なかったのかということ。前半は相手に対する敬意を示しすぎていた。それが私には理解できなかった。自分たちのやるべきこと、自分たちの力を遠慮して出せなかった。自分たちの力を出せれば、後半のようなプレーをできることは私には分かっていた。それが前半からできないといけなかった。試合を振り返ってみると、ファン、サポーターの皆さんには満足していただける試合だったのではないでしょうか。点を取り合うオープンな試合となったと思います。前半に関しては、相手のほうが私たちよりもボール支配率でも、動き出しでも上回っていたと思います。ただ、後半、私たちの目が覚めてからは自分たちのサッカーを貫くことができた。最終的には相手よりも多く得点を奪って勝てた。スペクタクルな試合だったと思います。私が目指しているのは、毎回、毎試合、お客さんに愉しんでいただける魅力的なサッカーをすることなんです。今日は、それをお見せすることが出来たと思っていますし、観にきたお客さんには満足していただけたと思います。私は、本当は短く終わらせたいんだけど、通訳が付け加えて話すものだから、ついつい長くなっちゃうよ(一同笑い)。では質問どうぞ」
Q:大宮戦に引き続き、前半の内容が悪かったと思いますが、今後はどうやって修正していきたいと思いますか?
「サッカーは自動車工場とは違ってどこの部品を直せばいいのかということはないんだよ。今日の相手はどこだと思いますか?2年前、優勝したチームではなかったでしょうか?4年間ずっとトップを争ってきたチームですよね。もちろん私も前半から自分たちが思うようにすべてことが運んでくれることを望んでいた。さきほど言ったように、グランパスをリスペクトし過ぎたことが最大の原因だったと思います。選手には、敬意を払うことを忘れてはいけないと話しているけど、私たちも同じリーグに所属して戦っているのだから。今日に関してはグランパスに対してリスペクトし過ぎていた。ピッチ内外の振る舞いについて話しますが、ピッチ外では謙虚に地に足をつけて驕らないことを求めています。そして、ピッチ外ではもう少し遠慮せずに、恥ずかしがらずに自分たちの力を見せて欲しい。そこがこれからの改善点だと思っています。質問があればジャンジャン受け付けます」
Q:美しく勝つことを目指しているそうですが、教えていただけないかもしれませんがリスク管理の肝としていることは?
「ぜひ、答えさせてください。私が選手に伝えるのは、上がるなとは言わない。上がってもいいが、他の選手がその選手のカバーをしようよと。そういう話し方、教え方をしています。だから、どのポジションの誰であっても前に入っていっていい。絡んでいっていい。ポジションは流動的でいいのだが、バランスは崩してはいけないと言っています。後はその時の状況判断と、試合の流れを読むということをしなければいけない。今日のような展開で、試合の終盤に前に人数を掛けることは無意味であり、無謀です。それをどう判断していくかは、トレーニング、または試合前に選手と話すようにしています。ただ、言うことは簡単だけど、実行することは難しいことだと思います。ただ、幸運なことに、私は賢くて理解力の高い選手に恵まれているので、そこをしっかりと理解してやってくれている。今日に関してはFC東京も名古屋も賞賛を受けるに値する試合をしたと思います。若さん(若林広報担当)がプレッシャーを掛けるから、記者の人が全然質問してくれないじゃないですか。家に帰ったら奥さんにプレッシャーを受けるし、試合ではレフリーからプレッシャーを受ける。会見場では若さんにプレッシャーを受けてしまう。プレッシャーを受けない場所が欲しいよ(笑)」
Q:前半、速い展開となったのは名古屋に巻き込まれたのか。それともFC東京が望んでいたのか?
「そのとおりですね。相手のほうがうちよりももっとアグレッシヴに、そして動き出しも速かった。それにうちも巻き込まれてしまった。表現が正しいかどうかは分かりませんが、そういう展開となってしまった。前半を3分割して分けると、前半の頭の部分と、お尻の部分は何もできなかった。ただ、中の部分に関してはうちがボールを保持して動かせた時間もありました。名古屋のプレッシャーも素晴らしかったが、そのハイプレッシャーをいなすトレーニングをいつもやっている。今日はその部分で上手く行かない部分がありました。ありがとうございました」
以上
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