ホーム開幕戦となった鳥取戦は、武富孝介選手の2試合連続ゴールと藤本主税選手の加入初ゴールで逆転勝ち。観客数は5817人とやや寂しかったが、鮮やかな逆転劇にスタンドは沸き、試合前のコンコースの晴れやかな雰囲気と合わせ、「あぁ、またシーズンが始まったんだな」という感慨に包まれたものだった。
その試合で今季初めてスタメン出場したのが、新シーズンから背番号が変わった矢野大輔選手。昨シーズンの最終節には、過去に在籍した鳥栖を相手に強烈なヘディングシュートを叩き込むなど、DFながら毎年コンスタントに得点を挙げている。特に空中戦で生かされる身体能力の高さが売りで、U‐18の代表に選ばれた経歴や高卒ルーキーとしてG大阪からプロのキャリアをスタートさせたことからも分かる通り、ポテンシャルは十分。2009年シーズンに一緒にプレーした石井俊也選手(現JFL藤枝MYFC)からは常々「お前はJ1を目指せ」と言われていたことが記憶に残っている。
今季からつける5番は、昨シーズンはMFエジミウソン選手、さらに遡ると大津高の先輩でもある山口武士さん(現アカデミーコーチ)がつけていた番号。1ケタの番号をつけるのは、サガン鳥栖でプレーしていた2005年シーズンに2番をつけて以来のことだ。
変えるきっかけはエジミウソン選手の契約満了で5番が空いたからだが、矢野選手自身の中ではそれなりの自負もあったよう。
「若番(少ない数字)はやっぱり、一般的に見てもレギュラークラスというイメージがあるじゃないですか。自分がそれに値するということではないし、これまでつけてきた16番にも、その番号で使ってもらってきたという思いがあるんですよね。でも、去年なかなか試合に出られない中で、出てないなりに気持ちを持って、考えながらサッカーに取り組んできて、自分なりの裏付けもあるというか。あとは年齢的なこととかもあるし…、そういうのと、たまたま(5番が)空いたというタイミングが合っただけですよ」
口に出しては言わなかったけれど、おそらく自分にプレッシャーを与えるという思惑もあるんじゃないかと思う。
鳥取戦の3日前、「5番は重い?」と聞いてみると、「まだ試合で着てないから分かんないッス」と笑っていた。鳥取戦では少々危なっかしい場面もあったが、前半には効果的なクサビのパスを出してチャンスに絡むシーンもあって、ある意味「矢野大輔らしさ」は健在。落ち着きと安定感、それに経験がもたらす風格とでも言うような雰囲気が備わってくると、もっともっと5番が似合ってくるだろう。そうなれば、コメントを聞く際につい「16」って書くこともなくなるはず。
JFL時代に加入して、今シーズンで在籍7年目。それなりの決意を持って臨むシーズン。3番から6番までが居並ぶセンターバック陣は昨年に続いて競争が激しいポジションだが、さらにステップアップしてJ1に連れて行ってほしい。
以上
2012.03.13 Reported by 井芹貴志
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