●吉澤英生監督(鳥取):
「まず、ゲームのことを語る前に、昨年のこの日に大きな地震が起きて、今なお不自由している方や、お亡くなりになられた方、行方不明の方も多いと報道で聞いております。そんな中で我々はサッカーをやることに対して何ができるのかを考えて、今日来ていただいたサポーター、見てくださっているサポーター、ファンの方を感動させるプレーをしようということで、選手にもサッカーをやれる喜びを感じながらプレーしてほしいと話しました。
それが前置きにあって、熊本はホームの開幕戦ということで、前節福岡に負けていることもあって気持ちの入るゲームをしてくるだろうという分析をしていました。我々は3バックで来るであろうというのもある程度の予想はあって、熊本のやりたいポゼッションに対して高い位置からプレッシャーをかけ、そこからゲームを動かすことができて、前半は非常に良かったと思います。
ただ、後半の立ち上がり、リスタートから中に仕掛けられて、熊本さんのやりたいショートパスからのフィニッシュをやられて、その後我々の不用意なミスからやられてしまったということに関して言うと、前節の岐阜戦のように、いい流れから相手に行った時に失点してしまったというのに関しては改善しきれなかったのかなという印象があります。その後は熊本さんがホームの利を生かして、ある程度押し上げ、または我々の運動量が落ちたことによってプレスに行けなくなったことでリズムができなくて、交代枠もケニー、岡野、奥山と使いましたけれど、彼らの持ち味を発揮することなくゲームが終わってしまったという印象です。
全体的に、我々が前半やりたいことができた中でいくと、後半立ち上がりの約10分間が非常に悔やまれる内容だったと思います」
Q:後半立ち上がりの10分は、何が良くなかったんでしょうか?
「今振り返ると、後半の一番ゲームが動きやすい時間、得点しやすい時間の中で、集中していたとは思います。ただ、前半機能していたボールへのアプローチという部分で若干、立ち上がりということもあるし、1点取られて足が重くなってしまったなというのは、守備のところでは改善できなかったなと今は感じます」
Q:さきほど熊本は3バックで来る可能性も予想していたということですが、具体的に攻守で注意した点をお聞きしたいのと、前半は広くピッチを使ってサイドからの攻撃ができていたと思いますが、その要因を教えてください。
「前節、福岡戦で途中からシステムを変更していい流れであったことを考えると、その並びでくることもあり得ると、コーチ陣からもそういう指摘があって、それに関してはトレーニングも含めて良かったと思います。ただボールに対しては、基本的に我々は高い位置からプレッシャーをかけていくので、3バックに対してどうプレッシャーをかけにいくのか、練習の中から整理できていた。攻撃に関しては熊本さんのボランチとセンターバックの間、バイタルを使いたいからこそ、しっかりと幅を作って、隙間を作るようなイメージを持ってボールを動かすと。ボールは出てこないにしてもとにかく幅を取ることで、バイタルエリアが空いてくる、そこを前半は有効に使えていたと思うので、そこはトレーニングの中から、非常によくパフォーマンスができていたのかなと思います」
Q:ケニー・クニンガム選手が初出場しましたが、プレーをご覧になっての感想を教えてください。
「残り30分、我々が1点リードされた状況の中でいくと、時間的には十分な時間があったと判断します。ただ、彼を生かせるような流れではなかったし、熊本さんにペースを握られている中で流れを変えられるほどのパフォーマンスはできなかったと、それ自体は彼のパフォーマンス云々ではなくて、その雰囲気を変える事自体が難しいことだったと思います。ただ、日本で公式戦をやれたというのは、今後の我々にとって、いい方向に行くと思います」
以上
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