3月4日(日) 2012 J2リーグ戦 第1節
甲府 2 - 1 栃木 (15:04/中銀スタ/10,169人)
得点者:25' ダヴィ(甲府)、60' 廣瀬浩二(栃木)、73' ダヴィ(甲府)
スカパー!再放送 Ch180 3/5(月)後07:00〜
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過去との訣別。1999年のJ加盟以来、開幕戦未勝利だった甲府だが、ついに14度目の正直を果たした。春先でも小麦色に焼けた肌がスタイリッシュさを際立たせる城福浩監督は、「過去のことに関してはなんと言っていいか分からない」と、過去の呪縛を特段意識していた様子を会見では見せなかったが、実際は違ったようだ。GK荻晃太によれば、「それは(開幕戦未勝利)何の意味もない、と。それを変えるのはお前たちだし、新たな歴史を作っていこう」と城福監督に言われたそうだ。選手の魂に火を付け、歴史を動かした。JFK甲府は史上最高のスタートを切った。
甲府が2-1で勝利を納めた試合は、2つの攻防が勝敗を分けた。まずは、試合開始早々。開幕戦特有の緊張感に平常心を奪われたのか、それとも過去のトラウマが試合運びを慎重にさせたのか。試合のファーストシュートは福田健介が放ったものの、最初の決定機は栃木が作った。開始5分にFKからのサインプレー。鈴木修人から高木和正を経由し、ゴール前へのフィードをスルスルっと駆け上がった柳川雅樹が頭で折り返すと、サビアが抜群の跳躍力を活かしてヘディングシュート。しかし、ここはGK荻が高い集中力で窮地を凌ぐ。続く9分にも荒堀謙次の左クロスが右へ抜け、走り込んだ臼井幸平のボレーの当たり損ないを“甲府キラー”河原和寿がオーバーヘッド。だが、再びGK荻が冷静な対応でゴールを守った。
「立ち上がりに荻が止めてくれたけど、ああいうシーンで試合は決まる。隙を見せないようにしっかりやらないといけない」
キャプテンマークを巻いた山本英臣が自戒も込めて語るように、序盤の攻防を栃木が制していたら展開は全く変わっていた。「なんとか立ち上がりに先制したかった」とは松田浩監督。栃木は早い時間帯の先制点で、今季も開幕戦は難しい、と甲府に思わせて心理的に追い込む算段だったはず。しかし、栃木は狙いが外れ、甲府は難を逃れた結果、ダヴィの嬉しい甲府での初ゴールが生まれた。ミックスゾーンでのダヴィの顔からは選手名鑑の写真ほどの圧力を感じなかった。体重が落ちてコンディションが戻って来た証拠だろう。
2つ目は、「1−1に追い付いてからの時間帯」(臼井)。臼井のスルーパスから廣瀬浩二がドウグラスの背後を取り、執念のシュートはGKの手を弾いてゴールに吸い込まれた。同点弾で勢い付いた栃木は、後半19分、21分、23分と立て続けに3つも決定機を作り出した。ところが、シュートは全てGK荻にセーブされてしまう。失点後に崩れることなく、「危ないシーンを防いだ後に攻撃のスイッチが入った」(山本)甲府は勝負強さを発揮し、途中出場の井澤惇がワールドクラスのドリブル突破からラストパスを送り、ダヴィが軽快にボレーを突き刺した。
浮き彫りになったのは甲府の勝負強さ。2年ぶりにリベンジを誓った栃木だが、指揮官が代わっても試合の流れを的確に読み、勝負所でパワーを使える甲府の経験値に屈した。その差は途方もなく大きくはないが、また簡単に埋められるほど小さくはない。戦前に松田監督は、「甲府はJ1を経験したし、J1を経験した選手が多い。それだけで基準が高くなる」と警戒を払っていたが、まさにその部分で勝点3を持って行かれた。勇気を持って繋いで攻めた後半。その時間帯を来週のホーム開幕戦では出来るだけ継続し、先制して追加点を挙げて勝ち切りたい。
「今日の試合よりも次の試合」と城福監督が言えば、山本も「1日1日が成長。それをキーワードにチーム全員で成長したい」。城福監督が盛んに口にするのが、日々成長。右肩上がりに成長を続ければ、その先に昇格が待っていると信じている。「パスワークから自分達で主導権を握る時間はなかったわけではないが、もっと長くしたい」(城福監督)だろうし、シュート17本で2点の決定力も高めたいだろう。ただ、全員が同じ方向を向いていることが今は重要で、そうすれば課題もいずれクリアできるはずだ。娯楽性と勝利を追求する貪欲な甲府が戻ってきそうだ。
以上
2012.03.05 Reported by 大塚秀毅
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