2月14日（火）、ＪリーグではＪクラブ全40クラブ、Ｊリーグ担当審判員、一般社団法人日本プロサッカー選手会と合同で暴力団排除宣言が実施されました。
式典出席者のコメントは以下の通りです。


●Ｊリーグ 大東和美チェアマン：

「本日は大変お忙しい中、警視総監・樋口建史さま、暴力団排除対策官・松坂さまをはじめ、大勢の方にお越しいただき、誠にありがとうございます。

本日、私たちＪリーグは、Ｊクラブ実行委員の皆さま、Ｊリーグ担当審判員、そして日本プロサッカー選手会とともに暴力団排除宣言をいたします。

今から1ヶ月前、FIFAの年間表彰がありました。そこで、日本サッカーは3つの世界最優秀賞を受賞しました。ひとつはご存知の通り、なでしこジャパンの澤穂希選手、女子最優秀選手賞でした。そして同じく、なでしこジャパンの佐々木則夫監督は女子最優秀監督賞を受賞しました。さらに、日本サッカー協会がFIFA年間フェアプレー賞に輝きました。本日ここにいらっしゃいます日本サッカー協会の小倉会長がトロフィーを受け取られました。世界が認めるフェアでクリーンな日本サッカー。私たちＪリーグはその日本サッカーの一員であることを誇りに思います。

他方、世界のサッカーに目を向けると、昨年だけでもイタリアをはじめ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアなどで数多くの八百長事件が報道されました。大変残念なことであります。これらの事件はオンライン・ベティングの普及によって広がっているようです。その背後には犯罪組織が関与していると言われています。私たちＪリーグも、既に海外のスポーツ・ベティングの対象にされています。幸いにして、Ｊリーグは組織犯罪や暴力団が絡んだ大きな不祥事は起きていません。これからも闇の勢力が日本に入り込まないよう、私は本日、ここにおられる全ての方の力をお借りして断固戦う決意であります。

暴力団をどのように排除したらいいのか、本日ご来賓としてお越しの警視庁、警察庁、全国暴力追放運動推進センターの皆さまからご指導をいただいております。昨年10月から、全国47都道府県で暴排条例が施行されています。いくつかのクラブはすでに所管の警察や暴力追放センターと協力して勉強会を実施しています。また、Ｊリーグの規約・規程や誓約書のなかに暴排条項を導入しています。

昨年11月にはＪリーグ暴排ヘルプラインを開設しました。サッカー関係者なら誰でも暴力団に関する相談や通報ができ、経験豊富な弁護士が対応することになっております。そこで、昨シーズンからJFAを中心にEWFという早期警報システムを導入しました。Ｊリーグの試合を対象とした世界中のベティングの動きを監視し、異常があれば警報します。幸い、昨年は1件の警報もありませんでした。

来たる3月3日のFUJI XEROX SUPER CUP、3月4日のＪ2リーグ戦開幕、そして3月10日のＪ1リーグ戦開幕。あと一月足らずで記念すべき20回目のシーズンが始まります。その日を待ちわびる多くのファン・サポーターに、私たちのできる最高のサッカーをお見せしようと、各クラブの監督、選手、スタッフは懸命な準備をしております。そして、本日の暴力団排除宣言はその準備の重要な一部分であります。本日の出席者の皆さまには、どうか暴力団排除宣言の意義をよくご理解いただき、一人一人が思いを新たにしていただきたいと思います」

以上