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【2012シーズン始動!ニューカマー・レコメンド】魅力は素顔とプレーのギャップ:チョ ヨンチョル(新潟→大宮)(12.02.09)

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2012シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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チョ ヨンチョルの周囲には常に人の輪ができていた。クラブハウスから一歩外に出て、プライベートの領域に入るほどそうだった。

一緒にいたのは石川直樹、木暮郁哉、小林慶行、加藤大……。チョの自宅にはチームメートがほぼ毎日のように訪れた。新潟市の自宅では、韓国から父と母が約1カ月交代で来日して同居した。特に母が来日中はチームメイトが夕食目当てに集まった。「お母さんが言うんです。『みんなを招待しなさい』って。僕もそうしたかったし、お母さんもにぎやかなのが好きみたいで」。手作りの韓国料理がメンバーの胃袋を満たした。同時に、チームメイトとの絆も深まっていった。

気さくで明るい性格、流ちょうな日本語。チームに溶け込んでいたのはもちろん、サポーターからも絶大な人気があった。ホーム戦ではメーンスタンド1層目にシートを4席購入。「4さまシート」と名付けて試合ごとにサポーターを招待した。「近くで試合を見て、僕たちと気持ちを共有してほしい」という思いからだ。シートは毎回、応募倍率20倍を超えた。

フレンドリーな人間性が、ピッチに出ると一変。鋭いドリブルに、激しいコンタクト。ときには感情をあらわに。素顔と試合の表情のギャップがさらにサポーターを惹きつける要因になった。

2009年に横浜FCから新潟に移籍。2010年には11得点を挙げた。だが、2011年は6得点と不本意なシーズンだった。2012年に周囲は再起を期待し、本人もエースとしての自覚を固めつつある、と見られていた年末、大宮への移籍が決まった。すでにシーズンが終了し、若手主体の自主トレが行われている時期。チョは一日だけ練習に参加した。

小雨が降る中、ブルーの練習着でいつも通りにチームメイトと汗を流した。練習を終え、ロッカールームに戻る途中、練習見学に来たファンひとりひとりと握手をし、あいさつを交わした。新潟でチョが練習する姿を見られる最後の1日。それを知って訪れた人々ばかり。泣き出す人、「寂しい」と言葉にする人。雨に濡れながら最後まで丁寧に、そして笑顔で接した。「ファンのみなさんと話しているうちに辛くなりました」。チョの瞳も心なしか潤んでいた。

「向こう(大宮)に行っても頑張ります」。クラブハウスを後にする際、スタッフ関係者にこう告げた。同時に「新潟のことも応援しています」と言葉を残した。2012年、身に着けるユニホームは今までと同じオレンジ色。ただ、ピッチでは、新潟サポーターから声援ではなくブーイングを浴びる可能性もある。それは新潟にとっての強敵として認められる証しにもなる。

以上

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2012シーズンキックオフ!
FUJI XEROX SUPER CUP 2012
3月3日(土)13:35キックオフ/国立
柏レイソル vs FC東京

※同日開催 NEXT GENERATION MATCH
10:40キックオフ
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
※チケット好評発売中詳細は【こちら】


2012.02.09 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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