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【第91回天皇杯 決勝 京都 vs F東京】京都側プレビュー:いよいよ決勝戦。京都、勝ちに行く!(11.12.31)

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1月1日(日)第91回天皇杯 決勝 京都 vs F東京(14:00KICK OFF/国立)
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こんなことを書くと怒られるかもしれないが、ベスト4のチームでリーグ戦をして優勝を決めるというのはどうだろうか。横浜FMと試合が出来た。決勝はF東京。本音を言えばC大阪ともやりたい。清武のコンディションも非常に良さそうだったし。こういう舞台で京阪ダービーというのも見てみたい。せめてあと数試合、京都が勝つところを見たい。
と、言っても、残るは1試合。いよいよ天皇杯決勝。相手はF東京。素晴らしいチームとこの上ない舞台での勝負。京都はいつもと変わらない、ただ勝ちに行くだけだ!

京都は秋本倫孝が累積警告で出場停止。内野貴志を入れるか、安藤淳を中心に3バックという方法もある。どうするか、一つの注目点となるだろう。
決勝の相手、F東京。京都・大木武監督は「大きく変わった点はない」とコメント。ただ、自信や洗練という点では上がっているという印象もある。
準決勝を見ると、まず、GKへのバックパスがほとんどない。DFの今野泰幸、森重真人のパス配給能力の高さによるところが大きいのだろうが、同時にF東京全員のパスを受ける意識の高さも挙げなければならないだろう。
パスは出し手と受け手の関係で成り立つが、受け手側が非常によく動いてスペースに走り込む。「走って受ける」さらには、「走って、さらに走って受ける」と、一回走る、二回走る、長い距離を走る、走った後、また受けようと戻る、スペースを空けるために走る、とパスを受けるため多彩な動きと回数をこなす。
同時に、パスを出した選手も走る。「パス&ゴー」、「パス&ゴー、さらにゴー」という感じでパスをつなげリズムを作るために全員が非常に献身的に動く。そして、ゴール前で前を向ければ、フィニッシュとなる。裏に走り込んで、落としてもらってと、様々な形でフィニッシュに持ち込む。クロスの数がそれほどないのにシュートの数が多いという印象はこの辺りに要因があるだろう。
これと、前線からの守備が連動すると相手陣内でのサッカーが可能になる。
京都と似ている、と言われれば、似ているのかも知れない。

ワンタッチパスは多いが、それだけでは凌ぎきれないのでドリブルも効果的に使う。梶山陽平の個人技は特筆すべきものがあるが、ここまでの戦いで目立つ形で披露していないのは、周囲の動き出しが素晴らしく、それで自分たちのサッカーが表現出来ているからだろう。

相手の中盤の守備、非常に寄せが速い。これは副産物を生む。相手が、中盤でタメが出来ないということ。準決勝でもC大阪の扇原貴宏が自在にパスを出せなかったのは、F東京のボールへの寄せが速く「奪われない様に」というパスになったためリズムが上がらなかった様に見えた。後半に入って前にパスが出せるようになったのは、「早めにはたいてもらって、隙があれば縦に」と切り替えてプレー出来る様になったからではないか。
中盤への寄せが速くなると、サッカーのスピードは一気に上がる。だがそれは、慣れていないチームには対応する時間が必要になる。浦和はこの対応の解決策を最後まで掴めなかった印象。逆に、C大阪は後半、中盤、最終ラインがワンタッチ、ツータッチプレーを多用するようになってF東京を押し込んでいる。
ただ、F東京は前からのプレスと守備ブロックの使い分けのチーム理解度が非常に高い。引く時は引く、前から行く時は行く、これがはっきりしている。ただ…、前からのプレスは90分できない、とF東京の選手が決めつけている感じがするのは気になるが。

対して京都の守備。ボールに行く、というのが原則。だが、重要なのはボールに行くことで、後ろのカバーが明確になるということ。ボールに行っても次のカバーが出来ていなければパスを回されるだけ。これらのプレーがセットになって初めて守備ができる。はまれば相手はロングボールが多くなる。逆に巧い相手になると一つ目のボールへのアプローチでかいくぐる。中村俊輔は個人技で打開した。他にも、F東京のルーカスが得意なワンツーも有効となる。
京都としては今、ボールアプローチとそのカバーは出来ているが、ボールへ行った選手の球際の強さや粘りという個人能力部分が問われる様になってきた様に思う。チーム戦術が浸透してくると、それを確実に遂行するための個人能力が問われる様になる。チームが成長する時のまっとうな道でもある。良いことではないだろうか。

京都とF東京、比べると違いもあるが、似ている点も多い。特に、ボールをどう動かすかという意識の高さはJリーグの中でも群を抜いているだろう。

何が勝負を分けるのか。こういうプレー、といういい方もできるだろうが、結局は「一年間の頑張り」だと思う。決勝戦のみ注目されるが、タイトル獲得というの、はそれまでの積み重ねである。
京都としては、選手の覚悟だろう。ここまで、京都のサッカーの説明が入る時必ず「大木監督が表現しようとするサッカーが出来る様になってきた」と必ず言われてきた。その通りだが、監督の仕事は試合前にほとんど終わっていると言っていい。後は選手が試合で自分の全てを出せるかどうか、である。
つまり、「タイトルが欲しければ、大木監督の力をあてにせず自分の手で掴め」ということである。
この試合に向け、大木監督は「プレッシャーはあるでしょうし、ない方がおかしいと思います。だから、それを僕がどうするかではなく、自分がそこをどう処理していくのかが大切」と話した。後は選手自身の問題である。勝ちたいと思えば、勝ちに行く。タイトルが欲しいと思えば、タイトルを獲りに行く。恐れることなく、怖がることなく、疑うことなく、強い動機に体が素直に反応するか。京都の選手たちの堂々とした戦いぶりに大いに期待したい。

最後に。残り2チームとなると、他チームのサポーターからも京都を応援してやろうという声が聞こえてくる。素直に感謝を申し上げます。これも、決勝に進むことで感じた喜びの一つです。ただ出来れば…、強くは要望致しませんが、国立では紫色の物を持って応援して頂ければと…。

いよいよ決勝戦!多くの方の声援と共に、京都、勝ちに行く!

以上

2011.12.31 Reported by 武田賢宗
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