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【第91回天皇杯 4回戦 水戸 vs F東京】プレビュー:歴史的な一戦で歴史的な勝利を狙う水戸。J2王者F東京はACLも視野にKsスタに乗り込む(11.12.16)

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12月17日(土)第91回天皇杯 4回戦
水戸 vs F東京(13:00KICK OFF/Ksスタ)
-試合速報はこちら-
★第91回天皇杯特集
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「水戸にとって歴史的な一戦」。柱谷哲二監督は天皇杯4回戦F東京戦をそう位置づける。
まさにその言葉通り、水戸は新たな歴史を築いて、この試合のピッチに立つ。3回戦で延長戦にもつれこむ激闘の末、G大阪を3対2で破り、クラブ史上はじめてJ1を撃破してつかんだ舞台である。しかも、その試合をホームのKsスタで開催することができる。こんな経験は水戸にとってはじめてのこと。「すべてをかけて戦う覚悟で挑む」(本間幸司)と選手たちが並々ならぬ闘志を燃やすのも無理はない。

ただ、試合をするだけでは「歴史的」ではない。柱谷監督は言う。「こういうゲームを戦えることに意義があるが、そこで勝つことが大事。貪欲に戦いたい」。本気で「勝つ」という気持ちを持って戦うことができるか。それこそが、この試合が水戸にとって「歴史的」になるための最大のテーマである。

思い出されるのは第35節の対戦。その試合でF東京が勝てばJ1昇格が決まる可能性があるということで、味の素スタジアムには2万人を超える観客が詰めかけた。「その雰囲気に飲まれてしまった」と島田祐輝は唇を噛みしめる。それまで培ってきたパスワークやダイナミックな攻撃は影を潜め、水戸はいいところなく敗れてしまった。「あの試合でビビってしまったことを反省している。1回ビビったんで、もうビビる必要はない」と塩谷司は強い口調で言い放った。もう同じ過ちは繰り返さない。G大阪戦のように相手がどんなに実績のある相手だろうと、臆さずに戦うことがこの試合における水戸に課された最低限の使命だ。「自分たちのサッカーができれば、どのチームが相手でもいい勝負ができる」(塩谷)だけの力をつけてきたことは間違いない。メンタル面が勝敗を左右することとなるだろう。

今週、スタッフ陣は札幌が2対1でF東京を下した第38節の映像を選手たちに何度も見せたという。「札幌の気迫と頑張り。あれだけやらないと勝てないということを選手たちに分からせようと思った」(秋葉忠宏コーチ)。相手はJ2王者といえども、バルセロナでもレアル・マドリーでもないということを忘れてはいけない。リーグでの順位が示すように確かに力では水戸よりもはるかに上だ。だが、決して勝てない相手ではない。札幌のようにF東京以上に強い気持ちを持って戦えば、絶対に勝利のチャンスは訪れる。F東京は今季7敗しており、そのうちの6敗がアウェイで喫したものである。ホームの地の利を生かせば、水戸にも十分勝機があると言えよう。ホームの声援を背に強くたくましく戦いたい。

ただ、F東京も天皇杯に対して強いモチベーションを持っており、相当強い気持ちでKsスタに乗り込んで来ることが予想される。その視線の先にはAFCアジアチャンピオンズリーグ出場が入っているに違いない。来季、J1に復帰するだけでなく、新たなステージでの戦いにも挑もうという思いが強いはず。そのためにもここで負けるわけにはいかないだろう。J2の17位のチーム相手に力の差を見せつけて、準々決勝に駒を進めたい。それが来季の飛躍への第一歩となる。

水戸にとって苦戦は必至だ。勝利するとしても、おそらく最少得点差になるはず。「まずは守備から入る。先制点を許さないようにして、クロスゲームに持っていく。そうすればチャンスが出てくる。一発勝負はどんな内容でも勝てばいい」と柱谷監督が言うように、拮抗した展開に持ち込むのが水戸の狙いだ。リーグ戦では主に内容を追い求めてきた。だが、次のステップに進むためには勝利から逆算した戦いが求められる。相手との力量差を考えながら、柔軟な戦いで勝利をつかむことが来季上位進出するための必須条件。それを実行するためにF東京はふさわしい相手と言えよう。「とにかく勝つことにこだわりたい」と語る柱谷監督の目には現役時代のように熱くメラメラと燃える炎が浮かび上がっているようであった。G大阪戦に続き、また何かをやり遂げそうな雰囲気が漂っていた。

「勝てばみんなの人生が変わる。だから、気合いが入っている」とロメロ フランクは拳を握りしめた。“いい内容”では何も変わらない。どんな形でも勝つことによって、この試合は本当の意味で「歴史的な一戦」になる。自分たちの手で歴史を変えられるチャンスが目の前にある。ならば、変えるしかないだろう。クラブ史上初の準々決勝進出へ。水戸は燃えている。

以上

2011.12.16 Reported by 佐藤拓也
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