12月8日（木）FCWC 柏 vs オークランド（19:45KICK OFF/豊田ス）
☆当日券情報｜TV放送：日本テレビ系列で19:00〜生中継
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J１初制覇の余韻に浸る間もなく、柏レイソルは開催国王者としてＦＩＦＡクラブワールドカップ（FCWC）へ挑む。優勝の翌々日には練習を再開し、選手たちは「すぐに試合がある。それに向けて切り替えないといけない」と口々に語っていた。国際大会を目前に控えても練習の雰囲気はＪリーグと何ら変わらず、ほどよい緊張感と和やかさが漂っていた。

初戦の相手はオセアニア代表のオークランドシティである。選手に対戦相手について話を聞いてみると「ほとんど情報がないので、どんなチームなのかわからないですね」（近藤直也）という言葉が出てくるのは致し方なし。この後、映像を見てネルシーニョ監督から入念な指示が伝えられるのだが、選手たちが知る事前情報では長身選手が多く、ハイボールを中心に攻撃を仕掛けてくるということ。それを踏まえ「今年はハーフナー、ケネディと、長身選手との対戦が多かった。（ちばぎんカップでは）２ｍの選手ともやっているから」と、近藤は千葉のオーロイとのマッチアップをも引き合いに出し、ハイボールの対応には問題ないといった様子を見せながらも、「セットプレーは要注意だね」と語っている。

オークランドシティは昨年の南アフリカワールドカップに出場したニュージーランド代表ＤＦ、１９３センチのイヴァン ヴィセリッチを筆頭に長身選手が確かに多い。その一方でスペイン出身のマニュエル エクスポジトや、コスタリカ出身のルイス コラレスといった外国籍選手を揃える多国籍チームでもある。局面では意外性溢れるサッカーを展開してきそうだ。やはりこういう時に頼れる存在は、経験豊富なジョルジ ワグネルだろうか。彼は南米王者で、母国ブラジルのサントスと対戦したいといった雰囲気を醸し出しつつも「まずはオークランドシティ戦に向けて準備をしていく」と自らに言い聞かせるかのように語り、笑顔を見せた。世界を向こうに回しても、レアンドロ ドミンゲスとジョルジ ワグネルのブラジリアン・デュオが柏の鍵を握ることは間違いない。

柏に求められるのはリーグでの戦い同様、自分たちのサッカーを貫くことにある。ショートパスをつなぐポゼッションと、堅い守備からの鋭利なカウンター、状況に応じてこの２つを使い分ける自分たちのスタイルが世界の精鋭相手にどこまで通用するのか、今回はそれを計るまたとない機会だ。特に酒井宏樹や工藤壮人、茨田陽生らＵ−２２の世代には、来年のロンドン五輪に向け、一足先に世界の力量を肌で感じておくことの意味は大きい。

しかし、このＦＩＦＡクラブワールドカップは単なる「力試し」の場ではない。北嶋秀朗は「世界の人たちに柏の勝利を求めて戦う姿を見てもらいたい。１戦１戦目の前の試合を全力で戦い、やるからにはタイトルを狙う」と言葉に力を込めた。「どんな試合でも勝ちにいく」という哲学が柏には根付いており、それを強く意識して試合に臨んできたからこそ、柏はＪリーグのタイトルを手中にしたのだ。それは相手が世界の精鋭であっても変わることはない。
キャプテンの大谷秀和は、先日のJリーグアウォーズの壇上にて「これ以上ない衝撃を与えることができた」と話した。国内を制した柏が、世界に衝撃を与えるのは１２月８日、１回戦のオークランドシティ戦から始まる。

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2011.12.07 Reported by 鈴木潤