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【J2日記】千葉:来季への希望の光となるJデビュー(11.12.01)

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(C)赤沼圭子

8月10日の練習参加時の佐藤祥(10番の赤ビブス)と井出遥也(佐藤祥の右隣)

11月20日のJ2リーグ第36節・東京V戦の前日に来季もJ2で戦うことが決まり、さらに東京V戦、第37節・F東京戦とノーゴールでの連敗となった千葉。サポーターの落胆が大きい出来事が続いてしまったが、F東京戦では千葉サポーターにとって少しは心の慰めとなったのではないかと思われる出来事があった。千葉U−18所属で、来季の加入がすでに発表されているMF佐藤祥がJデビューしたのだ。
佐藤祥は、今年の7月30日に千葉U−18のチームメイトのMF井出遥也とともにトップ登録され、トップの練習だけでなくキャンプにも参加して、プロの厳しさを体験しながら多くのことを学んできた。F東京戦で初めてトップの公式戦でベンチ入りすると、89分からではあったが、いきなり初出場。アディショナルタイムを含め約3分間の出場となったJデビューの一戦について、試合後の佐藤祥は落ち着いた口調で次のように話した。
「最近は千葉U−18のほうに行っていて、急に(トップチームの試合)だったので実感は湧かなかったです。でも、ミーティングを重ねるうちに『出るかもしれない』って感じて、緊張感が高まりました。試合に出る時は楽しもうと思ったんですけど、チームが負けていたので、Jデビューしたけど、うれしさよりも負けていた悔しさのほうが強かったです。出る時には、先輩たちからは『頑張れ』とか『ミスしてもいいから、思い切って行け』と言われて、(神戸清雄)監督からは『ファウルしてもいいから、どんどんボールを奪いに行け。奪ったらすぐに前の深井(正樹)選手につけろ』と指示されました」
ボランチのポジションに入った佐藤祥は中盤でのボール奪取、そしてパスのつなぎだけでなく、左サイドの前方にも出て行ってボールを受けようとする積極性を見せた。
「点が欲しかったので、どんな形でもいいから強引に行ったほうがいいかなと思いました。(前監督の)ドワイトさんの時も何回か練習に参加したけど、その時は初めてのことだらけでやりにくいというか、難しさがありました。今は(菅澤大我コーチが千葉U−18のコーチだったため)戦術的には千葉U−18と同じなので、ピッチに入ったら落ち着くというか、やりやすいです。自分の持ち味はボールを奪うところや球際の強さですけど、プロが相手だと、ここで負けちゃいけないという球際でボールを取りきれなかったり、相手を(前に)行かせてしまったりしている。それに、プロはボールスピードとか全体的にスピードが速いので、それに付いていくことと、コミュニケーションが課題だと思います」
ちなみに、井出遥也はベンチ入りがなかったが、帯同メンバーに入ったことがあった。どちらが先にJデビューするか、お互いに意識していたのか佐藤祥に聞くと、こう答えた。
「いや、それはなかったんじゃないですか。俺はなかったです。あいつ(井出)は攻撃的なので、試合の流れを変えるということで(自分よりも先に)出場があるかもしれなかったですけど。今はJデビューできてよかったし、うれしいです」
最初はやや硬い表情だった佐藤祥は、途中からは少しホッとしたような笑顔を見せた。
市原時代の千葉が強くなっていった時には、毎年のようにアカデミーの選手のトップ昇格があり、その選手たちが主力へと成長していった。だが、近年はアカデミー出身選手や高卒選手などの若手がレギュラーを脅かすほどには成長しきれず、それがチームの低迷の一因になっていた。現在の千葉の悲願である『J1復帰』には、若手の成長による戦力の底上げが必要不可欠だ。それだけに、佐藤祥のJデビューは来季への希望の光といえる。

以上

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2011.12.01 Reported by 赤沼圭子
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