朝晩の冷え込みが厳しくなった今日この頃。練習場に取材に行くと広報がおもてなしの“特製のホット麦茶”で迎えてくれた。この特製ドリンクは、広報が毎朝じっくり煮出した愛情たっぷりのもの。香ばしさ、うまみ、そして飲みやすいように計算しつくされた温度調整は絶妙である。寒さで震える身体を温かく包み込んでくれる愛情ドリンクを飲みながら、長いようで短かったシーズンを回想する季節になったんだと実感する。
サッカー界にとって、これからの時期は別れと出会いの季節である。昨日のJ2日記では、熊本担当の井芹さんの胸にキュンとくる“別れ話”が掲載されていた。今季で契約が満了となりチームを離れるエジミウソン選手の話だった。2003年に当時J1残留争いの渦中にいる大分に救世主としてやってきたエジ。その後、退団と加入を2度繰り返したが、大分の最強時代を築いた立役者であり、サポーターに絶大な人気を誇っていた選手であった。イジるとイジるだけキャラが立つエジキャラが、熊本では十二分に発揮できなかったのは残念だ。
今季はエジ率いる熊本と対戦したが、ホームでもアウェイでも試合終了後に大分のゴール裏までやって来て、サポーターと再会を喜ぶ姿は微笑ましく、印象的であった。プレーヤーとしては全盛期の無尽蔵のスタミナで敵を追い回すハードワークは影を潜めたものの、要所で攻撃の芽を摘むプレーは健在であった。それだけに今季限りでの契約満了という知らせは、ロアッソサポーターだけでなくトリニータサポーターも悲しんだ。
寂しい話しばかりなるのも何なんで、和やかな話しをひとつ。今季、熊本から大分に移籍した“ニッシ”こと西弘則選手の話題を。シーズン当初は環境の変化と新しいチームメートに馴染めなかったようだが、徐々に大分カラーに染まり、今では前田組長(前田俊介)率いる86年組(1984年4月〜1985年3月生まれ)の筆頭として、チームの和の中心にいる。「西くんは聞き上手。ウチはよくしゃべる連中が多いのでバランサーになってくれている」とは姜成浩選手からの情報だ。「最近はテンションが高くなるとよくしゃべるのでバランサーとして機能していません」とも。すでに大分の一員として欠かせない存在となっているので熊本の皆さんは心配なさらずに。プレーでも、ニックネームの由来のようにメッシさながらのドリブルでサポーターを魅了し、大沢たかお似のルックスも受け(三平和司選手から安田大サーカスの団長に似ているとの声もあるが)、大分でチーム1、2位を争う人気者となっている。
マスコミとの間柄はどうかというと、いまだに目を合わせて話しをしてくれない。熊本時代、行きつけのコンビニが一緒だった井芹さんの話しによると「ただの恥ずかしがり屋なだけなんです。私もコンビニで会った時は会釈をする程度だったんで心配なさらずに」とのこと。取材時に遠くを見て話す西スタイルは、大分でも健在。熊本の皆さん、大分カラーに馴染んではいますが、西選手は西選手。オリジナルな部分は変わっていないので心配なさらずに応援してください。
以上
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2011.11.30 Reported by 柚野真也
J’s GOALニュース
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笑顔と特製のホット麦茶でもてなしてくれる広報の豊東さん。冬なのに半袖!とツッコミたくなりますが、これが豊東スタイルのようだ。
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