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2011年のJ2リーグも残すところあと2節になった。この試合は岐阜のホームラストゲーム。岐阜は天皇杯で敗退しているため、これが今年のホームラストゲームにもなる。
ここまで本当に苦しいシーズンを過ごした。木村孝洋監督の就任当初からチーム作りがうまくいかず、体制が整わないままリーグに突入したことが影響し、低迷を強いられると、浮上のきっかけが一向につかめないまま、シーズンを過ごしてしまう結果となった。ここまで6勝5分25敗の最下位。得失点差もマイナス42と、不名誉な成績となっている。
この状況でもサポーターは声援を送り、スタジアムに足を運び続けている。こうした思いを無駄にしないためにも、この試合はきっちりと勝利し、来季への希望に繋げてほしい。
富山は【3-4-2-1】を採用し、前線からの積極的な守備から、サイドとバイタルリアを有効活用した攻撃を仕掛けてくる。FW苔口卓也、2シャドーの一角のベテラン朝日大輔のコンビネーションが向上しており、さらに前節の愛媛FC戦では、高卒2年目のMF森泰次郎が先発出場し、同じく高卒2年目の関原凌河が途中出場から、決勝ゴールをアシスト。ベテランと若手がかみ合ってきており、来季に向けて明るい話題がある。この光をより広げるためにも、富山は岐阜に勝って、いい形でホーム最終戦に流れを持っていかんとモチベーションは高い。
岐阜は富山の分厚い攻撃とプレスをいかに掻い潜れるか。中盤さえ突破出来れば、十分につけ入る隙があるだけに、中盤での攻防が一つのポイントとなりそうだ。前節の大分戦では新井涼平と橋本卓のダブルボランチで挑んだが、この試合もこのコンビで行くのか。攻撃を考えると、この組み合わせがベストで、彼等にボールを集めて、前線のFW西川優大にいかに良質のパスを供給できるか。西川のタメから地主園秀美、嶋田正吾、押谷祐樹のスリーシャドーが矢継ぎ早に飛び出して行ければ、相手の3バックの前で数的優位を作ることが出来る。この形へ守備陣と連動していかに持って行けるか。ここ数試合の岐阜の出来を考えると、難しいミッションではあるが、ここはホーム最終戦としての選手たちの意地を見せてほしい。
泣いても笑ってもあと2試合。何もかかっていない試合だが、負け続けて最下位で終わるのと、最後に一矢を報いて最下位で終わるのとでは、天と地の差である。ずっと低迷を続けてきたからこそ、最後くらいは少しの希望を残して終わりたい。低迷のシーズンを低迷しきって終わらないように、岐阜にとってこの試合は、勝利が絶対条件となる。
以上
2011.11.26 Reported by 安藤隆人
