11月12日(土)J2 第35節 北九州 vs 熊本(14:00KICK OFF/本城)
スカパー!生中継 Ch183 後01:50〜
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試合の2日前となる11月10日。本城陸上競技場で午後2時過ぎに始まったトレーニングはいつもよりも長く、選手たちがダウンを終え着替え終わった頃にはすでに、外は夜の帳に包まれていた。私は"本陸"の外周、ぼうっとした明かりの中で選手たちに話を聞いていたのだが、その暗がりでも凛々しさを放った選手がいた。
「どの試合もそうだけど、九州ダービーは特に勝ちたい。九州を盛り上げるという意味でも九州ダービーはいい試合をしたい。いい試合をして勝てば北九州のサポーターも増えるだろう」。
北九州のサポーターを増やしたい―。そう繰り返した。熊本にも在籍し、今や北九州の右サイドバックで定位置を得た関光博の言葉だ。
相手が研究を重ねてくる中で、北九州が従前まで繰り返していた短いパス中心のサッカーは通用しにくくなってきている。「サイドをみていると中央が空く。中央をみているとサイドが空く」と三浦泰年監督。「当初に比べて攻撃のパターンは増えてきている。しっかり繋ぐことで、長いボールだったり効果的なパスが送れるようになると思っている」とも話し、パスを繋ぐという基本装備を備えつつ、新しいオプションを加えて相手をいなしたり、攻撃的なサッカーを一つ上のレベルに持って行く新しい段階に入ったことを示唆した。
楔を入れる、前線に当てる。サイドに散らす。それも正確に―。スペースに走る。裏へと抜けていく。それもスピーディーに―。求められるレベルが上がったとき、ドリブルも正確なクロスも、勝負の勘も兼ね備えた選手の存在は大きい。その選手の一人が関だろう。関自身は「最初の頃と意識は変わってはいないが、全体的に初めの頃に比べてみんなが一つの意識に向かうようになってきたというのがある。それでサイドにいいボールが来るようになった」と自分の変化ではなく、意識の統一によって自分が生きていると話すが、サイドバックという新境地にも臆することなく挑んできた関の成長がいまのチームを支え、これからも引っ張っていくのは言うまでもない。
上述のとおり、熊本との前回対戦以上の攻撃オプションを持って臨む今節。"攻撃的サイドバック"とでも言うべきポジションにいる関の出来は試合を少なからず左右するかもしれない。
ビルドアップの段階のみならず、堅牢な守備をみせる熊本の一瞬の隙を突くクロスボールは得点の呼び水になる。10月29日の第33節栃木戦で見せたレオナルドの劇的ゴールも関のクロスから。10月は4得点と好調のFW大島康明も長身ではないもののクロスへの反応が良く、ボールを収めてそのままゴールへと結びつけられる。関とFW陣とのホットラインは注目して見ていきたいポイントだ。
ところで、今節は3選手が出場停止となる。前節の水戸戦では北九州はラフプレーが頻発。イエローとレッドあわせて8枚のカードを受けてしまった。累積でそのピッチに立てなかった宮本亨は「声を掛けて落ち着かせることができればよかった」と悔やむ。それだけに宮本の今節への思いは強く、「当たり前のことを言うことも大事。落ち着かせるようにしっかりと声を掛ける。後ろから見えているものを言う。いい意味での言い合いも必要」と、自身の持ち味でもある"声"を使ってチームを落ち着かせたり、鼓舞していく。もちろん宮本のプレーそのものにも期待すべき点は多く、とくに熊本のFWファビオに立ち向かう瞬間には戦うDF・宮本の真骨頂が表れるだろう。
長々となってしまったが、もう一つ。実は北九州の指揮官がこれまでの長髪を切り落として、7年ぶりという坊主頭状態に。髪を切った理由はどうやら大島にあるらしく、大島に聞くと「俺が点を取って勝ったら坊主にすると言われた」のだそう。「結果を出して、監督が喜んでくれた。(切ったときは)びっくりもしたけれど、うれしいです」。
さまざまなトピックが詰まった試合がまもなく始まる。思えば7月2日の第19節大分戦以来となる久しぶりのダービー「バトル オブ 九州」だ。そしてJ2リーグ戦残り4試合のうち3試合が「バトル オブ 九州」で、熊本、鳥栖、大分と対戦していく。
天気はきっと秋晴れ、絶好の観戦日和になりそう。本城周辺の色づいた紅葉は、そう、黄色と赤。「九州を盛り上げるために」、進化中の黄色が本城に熊本の赤を迎える。
以上
2011.11.11 Reported by 上田真之介
J’s GOALニュース
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