スカパー！生中継 Ch182 後03:50〜
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大分と対戦した前節（第34節）で、千葉はチームとしては第31節・草津戦以来で５試合ぶりの得点となるＦＷ久保裕一のＪ初ゴールで先制。だが、前半終了間際にＰＫで失点して１−１で引き分けた。連敗は２で止めたが、これでＪ２リーグ戦は６試合勝利なし（２分４敗）。第33節終了時に３位だった札幌との勝点差８は、第34節終了時に３位となった徳島とは７に縮まったものの、東京Ｖに勝点52で並ばれ、得失点差で５位から６位に後退。Ｊ２リーグ戦の残り試合数は４で、Ｊ１昇格の可能性はさらに厳しいものとなった。
千葉が勝ちきれなかった要因の一つは、選手が口々に語ったように『２点目』を取れなかったこと。先制後も得点機はあったが、シュートの精度を欠いてモノにできず、追加点を取れなかった。
さらに言えば、立ち上がりからボールを保持して主導権を握っていたにもかかわらず、シュートが少ない。先制点奪取前にはペナルティーエリアの中央で久保がＤＦを背負った状態でパスを受けたが、反転してシュートではなくパスを選択。確実性を求めるあまりなのか、得点への強い意識を積極的なプレーとして出せずに苦戦を招いている。
『積極的にシュートを打つ』という言葉は、勝てなかった試合のあとに選手がよく口にするが、いざ次の試合が始まると言葉は実践されてない。だが、Ｊ１昇格が黄色信号から赤信号に変わりつつある、待ったなしの状況で必要なのは、試合後に『やらなかったこと』を反省するのを繰り返すことではなく、試合で『やるべきこと』を実践すること。とにかくゴールが見えたら思い切りよくシュートを打ち、得点を狙う姿を見せてほしい。
鳥取は、前節（第34節）は栃木と対戦して０−５と大敗し、３連敗で勝点31の19位。第33節・富山戦は２−４で敗れ、直近２試合では後半の失点（富山戦は３失点、栃木戦は４失点）が目立った。ミスでボールを奪われたり、隙を突かれて相手選手へのマークを外してしまったりということでの失点が多いだけに、今節は守備の意識を高めて臨むはずだ。
また、鳥取には決定力不足の課題もある。３連敗の試合ではいずれも対戦相手が先制する前に決定機を作っており、そこで得点していれば試合展開は違うものになっていただろう。ただし、今節は、ワンタッチやツータッチのパスをつないでサイドに起点を作り、中央でフィニッシュを狙う攻撃に欠かせないキーマンのＭＦ実信憲明が累積警告で出場停止。そして、センターバックのＤＦ水本勝成は出場停止明けとなるが、入れ替わりに右サイドバックのＤＦ尾崎瑛一郎が累積警告で出場停止だ。いつものような攻守のリズムは作りにくいだろうが、チーム一丸となって第32節・札幌戦以来で４試合ぶりとなる勝利を狙う。
両チームともパスをつないでゴールに迫る攻撃が狙いのため、中盤をどちらが支配するかがポイントになるだろう。また、鳥取にはパワーとスピードに長けたＦＷハメド、プレーに勢いがあるルーキーＦＷ福井理人がいるため、千葉はカウンター攻撃にも気をつけたい。
初対戦だった今季の第11節（ /jsgoal_archive/game/2011/20110200030920110508.html ）は、千葉が前半の決定機をモノにできずに難しい試合となったが、後半のアディショナルタイムにＭＦ米倉恒貴が得点して１−０で勝利。千葉がＪ１昇格へ望みをつなぐ必勝態勢の今節も厳しい試合となるだろう。両チームとも最近の試合では運動量低下や集中力の欠如によるイージーミスなど後半の息切れが目につくだけに、勝利への執念を走力、状況判断やプレーの精度で表わして相手を上回れるかがカギとなる。
以上
2011.11.10 Reported by 赤沼圭子
