スカパー！生中継 Ch183 後07:20〜
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10月も後半になり、すっかり涼しくなったところで今年のJ2も残り9節。順位表を見ると、今年1年の結果がうっすらと見えてくる季節になってきた。Ｆ東京は勝点を60に乗せ、2位鳥栖との勝点差も7と、1年でのJ1復帰とJ2優勝に向けて視野が開けてきた。一方、ホームの横浜FCは、勝点31（15位）とその半分の状況。8月まではかすかに残っていた希望は、事実上絶たれてしまっている。しかし、その立ち位置の差とは別に、横浜FCは久々の聖地・ニッパツ三ツ沢球技場での試合で負けるわけにはいかないし、Ｆ東京も確実に階段を登るらないといけない。全力を出さなければいけないのは、両者とも同じだ。
横浜FCは、芝の養生期間などもあり、8月27日に行われた第26節の草津戦以来のニッパツ三ツ沢球技場での試合となる。この草津戦での2-0の勝利以降7試合で2分5敗と、聖地を離れてから横浜FCに勝ちはない。8月の4試合で全勝したときにチームにみなぎっていた自信は失われてしまった。特に、守備面での粘りが失われていることがチームに悪影響をもたらしている。前節の岐阜戦（ /jsgoal_archive/game/2011/20110200030220111015.html ）も、狙い通りの攻撃は展開し83分に逆転をするという、普通ならば勢いを持って勝利に持って行ける展開ながら、チームとして勝利のリズムを作ることが出来ずに、アディショナルタイムに逆転を許してしまった。
勝てていない、自信を持てていないチームの状況を引きずった試合が続いているが、一刻も早くそこから抜け出さなければいけない。キャプテン三浦知良は「岐阜も最下位だったが、あれだけの試合をした。状況は自分自身でしか変えられないし、僕らにも出来るはず。あの時にもがいたことでチームが強くなったと言えるように努力しないといけない」と語る。現在の横浜FCは、個のミスをチームでカバーできずに負のスパイラルに陥っている。個々のミスをチームがカバーする、そして個々の相手を上回るプレーがチームとして相乗効果を生む、そんな個の努力とチームが融合する戦いに戻れるかどうか、この試合はその試金石となる。岸野靖之監督も「相手が1位のＦ東京ということで、位置づけがはっきりする試合。よく戦えれば、チームに大きな変化を起こすチャンス」と語る。聖地でプライドを持った戦いをすることが、苦境脱出の唯一の道と言える。
対するＦ東京は、前節で岡山を3-0で下し6連勝を達成。それも、前半にテンポ良く先制点から3点を取る安定した戦いだった。三浦知良も「Ｆ東京はレベルが高いプレーをするし、J2では一つ抜けているサッカーをしている」と評しているが、もともとのポテンシャルに加えて、勢いが加わっている。まずは、この勢いに飲まれないようにしないと、横浜FCには勝機が見えてこない。
前回の対戦は9月25日（＠国立競技場 /jsgoal_archive/game/2011/20110200030420110925.html ）だったが、この試合も開始わずか8分に梶山陽平がセットプレーでゴールを挙げ、試合の流れが決まってしまった。今回の対戦では、同じ轍を踏んではいけない。高地系治も「勝てない相手ではないし、過大評価をしてはいけない。どんな相手でも先に失点すれば苦しいが、逆に失点せずに試合を進められれば焦るのは相手」と語るように、横浜FCにとっては、粘り強い戦い方が必要となる。Ｆ東京を追い詰める戦いが出来るようになったときに、自信を取り戻した横浜FCの姿が再び三ツ沢に見られるだろう。前回の対戦では、ルーカスに思い通りに起点を作られてしまった。Ｆ東京にリズムを与えないためにも、起点を作らせない戦い方が重要になる。いずれにせよ、先制点が入るタイミングが試合の行方に大きな影響を与える。
日程変更の影響で、ミッドウィーク、しかも19:30開始となる試合。「例えば相手に走り負けない。それだけでも相手を上回るきっかけになる」と高地は意気込むが、過密日程ながら、涼しい中で試合が行われることが予想されるだけに、豊富な運動量を見せ合いスタジアムが熱くなる試合が期待できる。その姿を目に焼き付けるためにも、是非ニッパツ三ツ沢球技場に足を運んでほしい。
以上
2011.10.18 Reported by 松尾真一郎
