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【J2日記】横浜FC:キーマン寺田紳一、不本意な長期離脱。その悔しさはシーズン最後にチームで晴らす。(11.07.16)

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前回のJ2日記で、横浜FCの新たな心臓として取り上げた寺田紳一選手。しかし、不幸にも7月9日に行われた水戸戦で大けがを負ってしまいました。7月12日に発表された診断は「左膝内側側副靱帯損傷、左脛骨外側高原骨折、左後十字靱帯損傷」で全治4ヶ月。今シーズンの残りのほとんどが出場できないという重症でした。その寺田の様子を、岸野靖之監督に伺いました。そのまま、掲載したいと思います。

「寺田の怪我はどえらい痛い。彼には、代わりがいない。やっとチームの中で、プレッシャーを掛けられてもあそこで振り向ける、振り向いて、なおかつかわしていける。今までチームになかったのがやっとできるようになった。これを失ったのは本当に痛い。彼は、怪我した瞬間に事の重大さに完全に気がついていた。僕らは打撲だとか、痺れだとかを願っていましたが、彼のあの痛がり、それから担架で運ばれた後のロッカールームでの涙、あれを見ていたら、ただ事じゃないと。今は痛みはだいぶ治まったんですが、ひざ全体がぼわっとして、全然自分のひざかどうかわからんということで、きついな思った。試合が終わって、あのひざの状況を見た時に、彼は悟って。でも正式な診断が出るまでは、僕らも、かすかな希望を願っていました。でも、診断終わった直後に電話がかかってきて、僕も言葉がなかったですが、残念ですと本人には言いました。

ただ、良いイメージが残っている状況で離脱したので、あれが戻るべき基準のイメージだという話をした。丸4ヶ月で11月中旬なので、そこには戻って、シーズン終盤でチームが一番佳境で一番面白いところに関わって、(サッカーを)やろうじゃないかという話をしたし、本人もそう言っていた。もう、実家の大阪に帰ったんですよ。昨日(7月14日)に両親が迎えに来て、着くぐらいのころに電話したら、まだ大阪の手前のパーキングエリアで。お母さんには『大事な選手を怪我させてすみません』と言ったら、お母さんは『いえいえ、大事なところで抜けてすみません。自宅でもしっかり治すようにしっかり見ますから、引き続き指導をお願いします』と。今は、本人は、顔もキレイにヒゲを剃って、戦う緊張感は消えました。

手術はしないで、保存で行きます。これから血が溜まったりすると思うけど、今のところは手術なしで。

本当に痛いですよ。今日社長が来ていたので、お互い痛いという話をしていて。けれど、いる選手がさらに頑張れば、寺田自身も励みになると思うし、寺田が抜けてチーム力が落ちて勝てないというのは理由にはならない。一生懸命プレーしていて、最後の最後で怪我をしてグラウンドに立てない選手の気持ちも考えて明後日の試合(7/17・第21節大分戦)をやるとという話を選手にはしたい。寺田のためとチームのためは、一緒。思いを一緒にして試合を戦うのが大事。勝つのが一番喜ぶだろうし、勝って欲しいと思っているわけだし、やりたくてもやれないわけだから。それに応えたいし、応えられる選手だと思う。そういうハートの部分は伝わるチームにはなっていると思う。明後日は、それを見せられるかが大事だと思う」

ガンバ大阪ユース時代から期待されていた寺田選手。横浜FCで2年目を迎え、さらに一皮むけました。それは、ガンバほど華麗なサッカーができない環境で、自分の才能を別のスタイルのサッカーに対して発揮できるように適応していく懐の広さを身に付けたことだと思います。そのためには、泥臭いプレーが必要なことも。この1年半の進化を考えれば、寺田選手はこの怪我も乗り越えて、さらなる進化を遂げることは間違いありません。シーズン終盤、寺田選手がよりパワーアップをしてチームに大きな力をもたらすようになることを願いたいと思います。

以上

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2011.07.16 Reported by 松尾真一郎
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