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【J2日記】岡山:小林優希の素(す)(11.06.15)

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後半アディショナルタイムに執念の同点ゴールを決めた小林を祝福する選手とスタッフ。

(C)尾原千明

竹田選手に思いきったポーズ指導を小林優希選手(写真左)。

今季J2の激しい戦いにあって、10戦を終えた現在、後半アディショナルタイムのゴールがいくつも印象に残っている。岡山で言えば、小林優希の2つのゴール。第11節・アウェイ草津戦での90+2分のゴールに続いて、徳島戦でも後半アディショナルタイムに執念のゴールを決めた。(ゴール動画:草津戦徳島戦

6月12日、「PRIDE OF中四国」初戦に挑んだ岡山は、強雨と水たまりのできたピッチで前半35分、小林優希の蹴ったCKから、こぼれ球を小林が再びチアゴの頭に合わせて送り、先制。しかし後半に入り、64分にPKからドウグラス、70分に津田知宏がゴールを決められ、追う側に。この時、あきらめていなかったのは、アウェイの地をホームに変えようと鳴門大塚ポカリスエットスタジアムに詰めかけたのは1000人以上の岡山サポーターと、選手、スタッフだ。

小林は試合後、こう話した。「逆転されて悔しくてたまらなかった。イライラしてたんです。あ、これ書かないでください(笑)」。そしてゲーム終了間近、岸田裕樹から右の石原崇兆へ渡ったボールが、再び岸田に挙がるのを見て「ゴールに向かって一直線に走りました」。雨のピッチだから、こぼれてくることもあるだろうと考えていた。「キシさんのボールは柔らかさからいうと、たぶんクロスだった。もう思いどおりに蹴れたことで、決まる前からわーって声が出ていました」。

「今日もドロドロのゴールでしたが、1点は1点」と小林。草津戦のゴールも、相手DF、GKと交錯しながら最後に左足を伸ばして押し込んだ。混戦の中から、最後に抜け出したのが、小林の執念だった。

個人的に思い返すのは、3月27日、カマタマーレ讃岐との練習試合だ。この時、チームはひとつのユニットになれていなかった。0−1で敗れたこのゲームの中で、小林は報われないクロスを何度も送りこんでいた。状況を理解し、前向きに取り組んでいた。影山雅永監督は「紅白戦でも与えられたチャンスを生かす小林優希は、たいしたもんです。さすがに数多くの修羅場をくぐってきた選手」と話していた。

今年の頭から、小林優希に話を聞こうとすると、練習後でもそのアドレナリンが、こちらをチクチク突き刺してくるようだった。プレーもキレキレ、コメントもキレキレで怖いくらいだった。もはや「宴会部長・小林ユースケ」じゃない!そう逡巡していると、「ユースケさん、ちょっと今年はおさえ気味」と竹田忠嗣選手。しかし、サッカー雑誌向けにポーズをとる竹田に、思いきったポーズ指導をするのは、小林だった(写真1・2 左)。
リーグ戦再開後、小林の出番がやってきたのは、ゴールを決めた5月9日の草津戦。このことを考えれば、今の岡山のチーム状況はわかる。厳しいチーム内の競争が強い男をさらに強くする。

以上

2011.06.15 Reported by 尾原千明
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