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【J1:第12節 C大阪 vs 川崎F】プレビュー:喉から手が出るほど、今季J初勝利がほしいC大阪。不敗のキンチョウスタジアム初戦の相手、川崎Fと対戦(11.05.20)

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5月20日(金)J1 第12節 C大阪 vs 川崎F(19:00KICK OFF/金鳥スタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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昨年8月にオープンしたC大阪の新ホームであり、現在までリーグ戦では6勝4分と「不敗神話」も築き上げている場所、キンチョウスタジアム。そのこけら落としのときに対戦した川崎Fと、C大阪は今節、この聖地で対戦する。

ここまで1敗だけだが、勝点4のC大阪。3敗しているが、勝点9をすでに稼いでいる川崎F。リーグを勝ち抜くためには、「負けないこと」以上に、「勝つこと」が重要というのがよくわかる数字だ。J1リーグ戦が再開した第7節山形戦以来、ACLを含めた公式戦では2勝4分と黒星のないC大阪。一見、好調なように見えるも、引き分けはすべてリーグ戦。今、C大阪は国内で「ドローコレクター」と化してしまい、順位も暫定14位と、下位に低迷中だ。決して喜ばしくないその名前を返上すべく、今回こそ勝利をという思いは、チーム全体に強くある。

そのなかでポイントとなるのは、C大阪の立ち上がりの戦い方と、決定力だろう。スコアレスドローだった山形戦を除き、再開後のリーグ戦ではいずれも前半に失点しているC大阪。特に第8節新潟戦、前節の浦和戦では、開始早々の10分以内に、相手の最初の決定機で、いとも簡単にゴールを許している。それでも、開幕戦以外、複数失点がない戦いはでき、かつ負けていないだけに、「結果はついてこなくても、内容が本当に試合を追うごとによくなってきているというのを感じる」と主将の茂庭照幸。「ディフェンスをチームでしっかりやれていけば、もっといい結果が出てくると思う」と浦和戦後にも振り返ったように、序盤からいかに集中して相手を抑えることができるかというのが、課題の1つと言えよう。

また、決定力に関しては、どのチームでも永遠のテーマと言えるが、C大阪は攻撃型のチームであり、これまでの試合で何度もチャンスを作り出しているがゆえに、今は物足りなさを感じられずにはいられない。「ウチのスタイルは1トップ3シャドーが機能するかどうかにかかってくるというのは、そのとおりだと思う。そこが調子よければ、いい攻撃ができる」と述べたのは、今季からC大阪に加入し、ボランチの位置から前線を見つめる中後雅喜。また、同じく今季からC大阪でプレーし、3シャドーの一角を担う倉田秋も「前の4人がもうちょっとゴールの意識を高くして点を取らないと、後ろがちょっとかわいそうというか、負担がかかってしまう」と言うように、とにもかくにも、乾貴士、ホドリゴ ピンパォン、清武弘嗣、そして倉田の4選手の活躍に、ゴールも勝利もかかってくるのは間違いない。現に、ACLの山東魯能とのホームゲームでは、この4人のゴールでラウンド16進出を決めている。また、小松塁、播戸竜二、永井龍、杉本健勇といった出場機会を狙っている攻撃陣も、練習では好調をアピールしているだけに、レギュラーで出ている選手たちもうかうかできない状況にある。今の1トップ3シャドーにとって、正念場といえる試合に、今節はなりそうだ。

一方で、敵地・大阪に乗り込む川崎Fは、前節、強豪の鹿島に3−2と競り勝ち、成績も3勝3敗のタイとしているだけに、ここでACL参戦組のC大阪にも勝って、波に乗りたいところ。昨年は1分1敗とC大阪に勝てなかった川崎Fだが、このキンチョウスタジアムでのオープニングゲームでは再三の好機を作り、守備でもGK相澤貴志が古巣相手にファインセーブを連発するなどC大阪を零封。川崎Fの強さを印象づけた。今季、相馬直樹監督が就任し、新たなチーム作りに着手しているが、そのなかでも中村憲剛、ジュニーニョといった主力は健在で、鹿島戦では彼らがゴールに絡み、実際にエースのジュニーニョは今季初得点を記録。これを機に、調子を上げてくることは容易に想像できる。さらに、前線で狡猾な動きのできる山瀬功治が移籍後初ゴールを、いまやスーパーサブと化している小林悠は2度目の決勝点も、それぞれマークした。攻撃陣に次々と明るい話題が出ている今、今季アウェイ初勝利、そしてC大阪にキンチョウスタジアム初黒星をつける絶好の機会でもある。

C大阪が翌週(5/24@万博)にACLの戦いを控えていることもあり、金曜日のナイトゲームになった今節の川崎F戦。この20日には1試合だけの開催ということもあり、注目も高まる。どちらも攻撃陣が魅力なだけに、打ち合いとなることは必至。昨年のような0−0決着は、あまり想像しにくい。サッカーの醍醐味を体感できる試合の軍配はC大阪か、それとも川崎Fか。その行方はスタジアムで、ぜひ生で、見届けてほしい。

以上


2011.05.19 Reported by 前田敏勝
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