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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J2:第11節 栃木 vs 横浜FC】プレビュー:誤魔化しなし。ハードワークで掴み取るホーム3連勝。栃木は前節の教訓を活かせるかが今節のテーマ。横浜FCも身上のハードワークを思い出したい。(11.05.08)

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5月8日(日)J2 第11節 栃木 vs 横浜FC(13:00KICK OFF/栃木グチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch184 後00:50〜
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アディショナルタイムに同点に持ち込まれた、前節の岡山戦の教訓を活かせるか。今節の栃木のテーマは、それに尽きる。

土壇場で試合を振り出しに戻された悔しさはあっても、下を向いて落ち込んでいる選手はほとんどいなかった。試合後は驚くほどサバサバしており、いい意味で開き直り、気持ちは既に横浜FC戦に向いていた。反省はもちろん必要だが試合間隔が短い連戦では、必要以上に結果を引きずらない気持ちの切り替えがより重要になる。

試合前取材で話を聞いても、「いい勉強になった」(武田博行)、「課題が早い段階で出て良かった」(水沼宏太)と、前向きに岡山戦のドローを捉え、むしろ今後に向けた起爆剤にしようと誰もが考えていた。こちらの想像以上に選手はポジティブだ。リーグ戦再開前の水戸とのトレーニングマッチで味わった痛みを、再開後の富山戦と京都戦に活かして2連勝。今度は岡山戦の失敗を横浜FCに繋げるような学習能力を働かせ、ドローを意味あるものにしたい。

「修正はビデオミーティングでやった」と松田浩監督が言うように、岡山に反撃を許すきっかけになった1失点目のFKからの守備に関しては確認済みだ。約束事としてゾーンで対応するはずが、マンツーマンで対応しようとする選手とゾーンで対応しようとする選手が混在したことでラインが整わずに失点を喫したが、同じシチュエーションではゾーンで対応すれば問題ないと意思統一は図れた。2失点目に関しても「(クロスを上げた選手に)寄せに行けたのに簡単に中へ入れさせた。中の準備も足りなかった」と、渡部博文が修正点を挙げているだけに、何をすべきかチーム内での情報共有はできている。ピンチを無失点に抑えるのが一番いいが、問題をぼかすよりも失敗を重ねながら状況に応じた対応策が増やせていることは悪いことではない。

今季の栃木の特徴のひとつとして、セットプレーの強さが挙げられる。ここまで4試合で計8ゴールをマークしているが、セットプレーからは5つもゴールを叩き出している。マンツーマンを採用する相手への攻略法が確立されていることが大きく、常にセットプレーからは得点の匂いが漂い、今節も期待が持てる。一方、流れの中でゴールが占める割合は少ないが、「流れから点が入らないにしても形はできている」と松田監督。前節も相手の弱点を突き、決定機を作り出しており心配は無用だ。試合前最後の公開トレーニングではリカルド・ロボがシャープな動きで好調さをアピール。昨季、ロボが5戦4発とエースとしての確たる地位を築いたのが5月。躍進を遂げた昨季のように“ゴールゲッター”ロボが量産態勢に入る準備が整っているのは心強い。また、脱臼で戦線離脱していた崔根植も復帰の目途が立ち、途中からチームに勢いをもたらしくれるだろう。リーグ屈指の得点力で今節もグリスタを歓喜で満たしてくれるはずだ。

好調を維持する栃木とは対照的に、開幕から出遅れた横浜FC。外国人トリオが戦線離脱し、思うようにチーム作りは進まず。湘南との“神奈川ダービー”を制した勢いを、前節の鳥取戦に持ち込めなかった。鳥取戦では湘南戦から2トップを入れ替えて臨んだが効果的な攻撃は行えず、なにより攻守で持ち味のアグレッシブさが鳴りを潜めたのは痛かった。ただ、得点パターンが見出せない中で、途中交代の藤田祥史と西田剛の2トップへ浅い位置から上げたクロスは好機を生んだ。栃木は岡山のチアゴの高さに苦しんだだけに、空中戦に長ける藤田と西田をスタートから起用する可能性も考えられる。岸野靖之監督の魂が注入された選手達が躍動し、ピッチを広く使いながら先手を奪い、栃木を後手に回らせる試合運びをしたい。

3バックとの3連戦が終わり、栃木は久しぶりに4‐4‐2の相手と組み合う。「4‐4‐2同士が戦えば我慢比べになる」と松田監督は試合展開を先読みし、「どの試合も自分達のスタイルを貫くだけ」と、相手よりも敵は自分達の中にあることを強調した。岡山戦の前半は文句の付けようのない内容だったが、後半は一転して気の緩みが栃木の特長を薄れさせてしまった。それだけに、「誰もそんなサッカーは見たくない。勝っても負けても栃木らしいサッカーを見せなければいけない。そこが目標だし、そうすれば結果も付いてくる」と、松田監督の言葉も当然厳しくなる。栃木のサッカーはハードワークなしに成立しない。激しさが売りの横浜FC戦では、いつも以上にハードワーク勝負の色合いが濃くなる。誤魔化しなしに、全力を尽くし、勝利を掴み取る。原点に立ち返り、栃木はホーム3連勝を狙う。

以上

2011.05.07 Reported by 大塚秀毅
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