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【J2:第10節 富山 vs 岐阜】レポート:東海北陸ダービーは富山に軍配。9ヵ月ぶりの地元勝利を一昨年以来の2試合連続無失点で飾る。岐阜は終盤の猛攻も実らず。(11.05.05)

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5月4日(水) 2011 J2リーグ戦 第10節
富山 1 - 0 岐阜 (16:04/富山/4,142人)
得点者:62' 朝日大輔(富山)
スカパー!再放送 Ch183 5/6(金)前04:00〜
totoリーグ
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富山がホームで276日ぶりに勝った。ゴール裏のスタンド前、「We Love富山」が連呼される。リズムに合わせ、肩を組んだ選手たちが小刻みに跳ねて左右に揺れる。サポーターたちがともに跳ねる。待ちに待っていた喜びの瞬間だった。昨季から持ち越してきた宿題にかたがつき、カターレの2011年が幕を開けた。

富山と岐阜の「東海北陸ダービー」。ともによく攻め、最後まで勝負の行方が分らない熱戦だった。序盤から両チームにビッグチャンスが訪れる。岐阜は3分、MF染矢一樹の右足から放たれたシュートが曲がり落ちながらクロスバーをたたいた。富山は9分、MF朝日大輔のチェイシングからゴール前でボールを奪い、苔口、朝日とつないだがヘディングシュートはポストに弾かれた。
その後は富山ペース。布陣のメリットを生かして中央でセカンドボールを拾うと素早く前線につなぎ、攻め込む頻度で相手を上回った。前節の反省も踏まえ、「積極的にシュートを打ち、こぼれ球に詰める」ことをテーマにしていた。得点には至らなかったが、前半に7本のシュートを放った。

岐阜は染矢のスピードを武器に左サイドを中心に崩しにかかる。36分にはMF橋本卓のスルーパスからFW佐藤洸一が右サイドを抜けて折り返したが、FW西川優大のシュートは左に外れた。
富山にとって、この試合のもう1つのテーマが染矢、嶋田正吾の両MFへの対応だった。サイド深くからセンタリングされて長身のツートップを使われるパターンを最も避けたかったという。守りの縦の連係や素早い帰陣、相手に正対してのマークなどの基本作業を徹底して防御を心掛けた。染矢と対峙したMF吉川拓也は初先発のルーキーだったが、「相手MFとの競走では勝てないのでスタートを先に切ることなどを意識した。裏を取られた場面もあったが(後ろの)足助さんと協力してある程度は狙い通りに抑えられた」と振り返った。

後半は交互に攻め合う展開が続いたが、同17分に富山が均衡を破った。吉川の右からのアーリークロスを朝日がヘディングでDF裏へ落とし、走り込んできたMF大西容平が右からシュート。左ポストに当たったが、こぼれ球を朝日が中央から蹴り込んだ。攻めへのスピーディーな切り替え、「最終ラインと勝負」というキーワードで表現するダイレクトプレーへのこだわりが生んだ富山らしいゴールだった。

岐阜は同34分に橋本のサイドチェンジからFW押谷祐樹が仕掛けて好機を作り、DF野田明弘のクロスがゴール前を横切ったが決めることができない。同40分には染矢のクロスを佐藤が体を反転させながらボレーで狙ったが、富山のGK内藤圭佑の好セーブに阻まれ、追い付くことができなかった。

富山は前節の鳥取戦に続いての無失点。2試合連続の完封は、Jリーグ初年の一昨年7月以来で4度目のことだ(最長は4試合連続)。安間貴義監督は「失点を昨季の71から減らすことは通年の課題」と話して手放しで喜ぶことはなかったが、「何もせずにゼロに抑えることはできない」との表現でチームの取り組みを自負した。
岐阜の染矢は「もったいない試合。勝てる内容だった」と悔しがる。差は紙一重だった。両チームともに攻撃的でアグレッシブなサッカーへの志向を示し、今後への期待を抱かせた。再会の時はリーグ終盤の第37節(11月27日)で、岐阜のホーム最終戦になる。

以上

2011.05.05 Reported by 赤壁逸朗
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